国際自動車連盟（FIA）テクニカルデリゲートの発表を元に、2021年F1第19戦サンパウロGP（旧ブラジルGP）のFP1開始前時点における各ドライバー毎のパワーユニット（PU）投入状況を以下にまとめる。

メルセデスは残り4戦を迎えるインテルラゴスでの週末に先立って、ドライバーズランキング2位のルイス・ハミルトンに今季5基目となるICE（内燃エンジン）を投じた。

既に年間上限基数の3基を超過しているため5グリッド降格に留まるものの、19点差で選手権をリードするマックス・フェルスタッペンに対してハンデを抱える事になる。

バルテリ・ボッタスがイタリアGPからアメリカGPまでの4戦で3基の新品エンジンを開封するなど、V6時代の絶対王者はエンジンに関する信頼性不足に頭を悩ませており、ワークスのみならずマクラーレン、ウィリアムズ、アストンマーチンにも大きな影響が出ている。

メルセデスはインテルラゴスを追い抜きが容易なコースと見ているのだろうか？ いや、ハミルトンは「このサーキットはオーバーテイクにはあまり向いていない」と認めている。

「確かにロングストレートはあるけど、シーズンの中でオーバーテイクが最も難しい場所の一つだと思う」

「オーバーテイクの確率を50％にするためには、先行車に対して1.1秒のアドバンテージを持たなければならないとか何とかで、まぁ、そんなクレイジーな場所だよ」

続報：メルセデス、5基目投入の理由を説明

また、フェラーリ・パワーユニット勢はシャルル・ルクレールが7基目のエキゾーストを開封した。

1.6リッターV6ハイブリッド・ターボエンジン導入8年目の今年はICE、TC、MGU-H、MGU-Kが各々年間3基まで、CE（コントロール・エレクトロニクス）、ES（バッテリー）は各2基まで、また今季より新たに使用上限数が設定されたエキゾースト・システムは年間8セットまで降格ペナルティなく使用できる。

F1サンパウロGP：パワーユニット投入状況

F1サンパウロGP特集