ラッセル、バクー表彰台獲得も「本当に腹が立つ」ピレリタイヤに不満爆発
3位表彰台という好結果を手にしたにも拘わらず、ジョージ・ラッセル(メルセデス)はF1アゼルバイジャンGPのレース後、タイヤへの不満を爆発させ、ピレリとの「真剣な話し合い」を要求した。
レース最終盤にカルロス・サインツとセルジオ・ペレスがクラッシュしたことで、ラッセルは今年6月のオーストリアGP以来となる表彰台に上がったが、喜びよりも不満の方が遥かに大きかった。
レース後半は勢いを取り戻したものの、週末を通して僚友ルイス・ハミルトンを上回る好調をキープしていたラッセルは第1スティントで、マックス・フェルスタッペンが言うところの「制御不能」なRB20に交わされた挙げ句、4秒の遅れを取るなど、不可解なペース不足に苦しんだ。
レース後、ラッセルは「表彰台はもちろん嬉しいけど、本当に奇妙なレースだった」と振り返り、次のように不満を並べ立てた。
「レース前半は1.5秒もペースを失っていたのに、後半の20周は、オスカー(優勝したピアストリ)やシャルル(ルクレール)より1秒、マックス(フェルスタッペン)やチェコ(ペレス)、カルロス(サインツ)よりコンマ3秒速かった」
「サーキットが変わったわけでも、ドライバーが変わったわけでも、クルマが変わったわけでもないのに。単にミディアムからハードに履き替えただけで、これほどまでに変わるなんて、正直、本当に腹が立つ」
ラッセルはまた、この問題はメルセデスに限ったことではなく、全チームに共通する問題であると強調し、「あるセッションでは速いのに、次のセッションになると遅くなる。その違いはタイヤだけだ」と続けた。
「まるで黒魔術のようだ。タイヤメーカー(ピレリ)ですら、これらのタイヤのことを完全には理解していないと思う。何が起きているのかについて、真剣な話し合いが必要だと思う」
「2,000人もの人々が最速のクルマを届けようと懸命に働いているというのに、レースの20周は優勝を争えるクルマだったのが、他の20周ではポイントすら稼げないようなクルマになってしまった」
「唯一違うのはタイヤだけだ。実際、これでは本当に不十分だ」