ラッセル、黄旗下での減速怠るも降格回避…”酌量の戒告処分”でF1アゼルバイジャンGP 5番グリッドを維持
2024年9月14日に行われたF1アゼルバイジャンGPの予選でジョージ・ラッセル(メルセデス)は、黄旗セクションで減速を怠ったものの、様々な酌量要素が認められ、戒告処分(ドライビング)で事なきを得た。
バクー市街地コースで行われた予選Q1では、カルロス・サインツ(フェラーリ)がターン2のエスケープに逃れたことで黄旗が振られた。その後方を走行していたのがラッセルだった。
この時、ラッセルは既にブレーキングに入っていたため、ランオフの右側に表示された黄旗を確認する術はなかった。スチュワードは、仮に黄旗を認識できていたとしても、ブレーキ操作を変えることはできなかったと判断した。
続くターン2~3区間にあるライトパネルは遠方にあり視認しづらく、コーナーを回り切ったラッセルは通常通りに加速し、その後、グリーンに点灯するパネルを確認した。パネルのグリーン点灯は、直前のマーシャルセクターがイエローであったことを意味する。
この区間におけるラッセルのラップタイムは低下したが、これはDRSの使用が自動的に禁止されたことによるものだった。
スチュワードは、ランオフにクルマがあったこと、そして前方パネルがグリーンに点灯していたことから、たとえ黄旗を認識できていなくとも、現在走行しているセクターがイエローであると理解し、他の問題が発生する可能性を念頭に、減速したり、あるいは加速を控えるべきだという認識を持たなければならないと指摘した。
そして、黄旗を視認できなかったことを含む今回の様々な状況を考慮し、降格ペナルティではなく戒告処分とするに留めた。これによりラッセルは日曜のレースに向けて5番グリッドをキープした。
1シーズン中に計5回の戒告を受けると、その競技会で10グリッド降格ペナルティが科せられる。レース中のインシデントにより5回目の戒告を受けた場合は、次戦で10グリッド降格となる。ただしいずれの場合も、戒告5回の内の4回がドライビングに関する違反であった場合に限られる。
2024年F1アゼルバイジャンGP予選ではシャルル・ルクレール(フェラーリ)が4年連続となるポールポジションを獲得した。
決勝レースは日本時間9月15日(日)20時にフォーメーションラップが開始され、1周6,003mのバクー市街地コースを51周する事でチャンピオンシップを争う。レースの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。