デイル・コイン・レーシングのロマン・グロージャンと息子、2021年7月27日ゲートウェイ・インターナショナル・レースウェイにて
Courtesy Of INDYCAR

ロマン・グロージャン、家族同伴でオーバル初テスト!ゲートウェイでの初陣に向け”前向き”な手応え。一方ジョンソンも…

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デイル・コイン・レーシングのロマン・グロージャンは8月21日のゲートウェイ・モータースポーツパークでのデビューに向けて、7月27日(火)に3人の子供たちと妻マリオンを連れて初のオーバルテストに臨んだ。

2020年のF1バーレーンGPでの炎上大クラッシュを経てグロージャンは、オーバルを除くロード及びストリートの専門として2021年のインディカーに参戦したものの、伝統のインディ500に触発され態度を軟化。夏休み明けの第13戦ゲートウェイでデビューを飾る。

インディカー初のオーバルテストに臨むデイル・コイン・レーシングのロマン・グロージャン、2021年7月27日ゲートウェイ・インターナショナル・レースウェイにて (2)Courtesy Of INDYCAR

インディカー初のオーバルテストに臨むデイル・コイン・レーシングのロマン・グロージャン、2021年7月27日ゲートウェイ・インターナショナル・レースウェイにて (2)

ロマン・グロージャンのインディカー初オーバルテストを見守る妻マリオンと子供たち、2021年7月27日ゲートウェイ・インターナショナル・レースウェイにてCourtesy Of INDYCAR

ロマン・グロージャンのインディカー初オーバルテストを見守る妻マリオンと子供たち、2021年7月27日ゲートウェイ・インターナショナル・レースウェイにて

グロージャンはこの日、1日を通して1.25マイルのショートオーバルを166周走り込み、コルトン・ハータがマークしたこの日のファステストタイムからコンマ5秒落ちの25.3625秒の自己ベストを刻んだ。チームによるとこれは、ベテランのセバスチャン・ブルデーやエド・カーペンターよりも速いタイムだったと言う。

1日を振り返ったグロージャンは「オーバルを走るのが簡単だと思うのは完全な誤りだ」と述べ、ウェイトジャッカーを操りながら車速を保って高バンクのコーナーを走るのは「本当に難しかった」とする一方「すごく楽しかった」と付け加えた。

「一日を通して多くを学べたし、それにクルマのパフォーマンスを更に引き出していける手応えも掴めたから本当にポジティブだ」

「最後のロングランではクルマから良い感触が得られたしその点も良かった。幾つか貴重なデータも取れたし、クルマにも慣れてロングランでアタックできるようになった事に勇気づけられたよ」

「これで数週間後の僕にとっての初のオーバルレースに向けての準備が整った。本当に楽しみだ」

F1からの転向初年度にも関わらず、グロージャンはデビュー戦のバーバーでトップ10入りを果たすと、5月のインディGPではポールポジションから2位表彰台を獲得するなど高い競争力を発揮。来季は強豪アンドレッティ・オートスポーツに移籍するとのでは、といった憶測も流れている。

インディカー初のオーバルテストに臨むデイル・コイン・レーシングのロマン・グロージャン、2021年7月27日ゲートウェイ・インターナショナル・レースウェイにて (3)Courtesy Of INDYCAR

インディカー初のオーバルテストに臨むデイル・コイン・レーシングのロマン・グロージャン、2021年7月27日ゲートウェイ・インターナショナル・レースウェイにて (3)

インディカー初のオーバルテストに臨むデイル・コイン・レーシングのロマン・グロージャン、2021年7月27日ゲートウェイ・インターナショナル・レースウェイにて (4)Courtesy Of INDYCAR

インディカー初のオーバルテストに臨むデイル・コイン・レーシングのロマン・グロージャン、2021年7月27日ゲートウェイ・インターナショナル・レースウェイにて (4)

なおグロージャンがオーバルでのテストを行ったのと同じ日、チップ・ガナッシ・レーシングのジミー・ジョンソンもまた、オーバルでのテスト計画を明らかにした。フロリダ州南部のホームステッド=マイアミ・スピードウェイでの8月下旬のテストで、インディカーマシンでの初のオーバル走行に挑戦する予定だという。

ジョンソンはオーバルを主戦場とするNASCARカップ・シリーズで7度の王者に輝いた伝説的ドライバーだが、同時に2児の父であり、また妻を持つ夫という立場もあって、デビューイヤーの今年はロード及びストリートの専門としてシリーズに参戦している。

しかしながら、解説者という立場でインディ500を含むオーバルレースを間近で観てドライバー達の話を聞き、レースを通してヘイローやエアロスクリーンといった保護デバイスに慣れてきた事で、オーバルにおけるインディカーの安全性の高さに感銘を受け、気持ちが傾いてきたのだと言う。

特にインディ500予選で激しいクラッシュに見舞われたアレックス・パロウが無事にクルマから降りてきたシーンに背中を後押しされたようで「アレは僕にとって大きなチェックマークだった」と語った。