メルセデスAMGペトロナスF1チームは第7戦フランスGPを前に、6月29日に予定していたポール・リカール・サーキットでのロマン・グロージャンのF1テストを延期すると発表した。新型コロナウイルス感染症（COVID-19）パンデミックを巡る渡航制限が影響した。

ハースF1チームが2021年に向けてミック・シューマッハとニキータ・マゼピンというルーキー2名と契約した事で、グロージャンのF1キャリアは昨年末を以て終わりを迎える事となった。だが11月のバーレーンGPで火災を伴う激しいクラッシュに見舞われた事で、そのキャリアは3戦早く終わった。

予期せぬキャリア終焉を嘆いたグロージャンに対し、メルセデスのチーム代表を務めるトト・ウォルフは、ルイス・ハミルトンに6度目のタイトルを授けた2019年型「W10」でのプライベートテストを計画。今月末に実施される予定となっていた。

だがメルセデスは6月16日(水)、フランスが実施している渡航制限の影響でテストを延期すると発表。グロージャンとの約束を守るため、今年の夏の後半を目安に日程を再調整していく考えを明らかにした。

今季よりNTTインディカー・シリーズに参戦しているグロージャンは米国に滞在しているが、フランス当局はアメリカからの渡航者に対して隔離措置を義務付けている。

当初の計画ではプライベートテストに先立って今週末のF1フランスGPにおいてもW10によるデモ走行が予定されていたが、レッドブル・リンクの2連戦決定に伴いグランプリが1週間前倒しとなった事でインディカー第9戦ロードアメリカとバッティングする事となり、中止を余儀なくされている。

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