リッチエナジー、ハースF1との冠スポンサー契約を解除…理由は「受け入れがたい成績不振」
今季よりハースF1チームのタイトルスポンサーを務めていた英国のエナジードリンク企業、リッチ・エナジー社は、F1第10戦イギリスGP開幕を直前に控えた7月10日(水)、僅か9レースでスポンサー契約を終了した事を明らかにした。
リッチ・エナジーのスポンサー降板は驚く話ではない。同社は、自転車専門ブランド、ホワイト・バイクスを所有するATBセールス社からロゴに関して著作権侵害で訴えを起され、今月頭に敗訴が確定。7月18日にロゴの差止命令が行われる予定となっていた。驚くべきは契約終了の理由だ。
リッチ・エナジーはソーシャルメディアを通じて「我々は本日付けで、成績不振を理由にハースF1チームとの契約を打ち切った」と発表。「我々はレッドブルレーシングに勝つことを目指していたが、オーストリアでウィリアムズの後塵を拝す結果となってしまった。これを受け入れる事はできない。また、F1における政治的スタンスもまた、我々のビジネスを阻害していた」と続けた。
ハースは今季、トレッドが薄くなったピレリタイヤの扱いに苦戦。レッドブル・リンクで開催された前戦ではロマン・グロージャンが16位フィニッシュを果たし、18位に終わったウィリアムズのジョージ・ラッセルに先行したものの、ケビン・マグヌッセンは19位に終わった。
アメリカに本拠を構える新興ハースF1チームは、今年始めにリッチエナジーと複数年に渡るタイトルスポンサー契約を締結。2019シーズンのF1世界選手権に「リッチエナジー・ハースF1チーム(Rich Energy Haas F1 Team)」としてエントリーし、マシンカラーをリッチエナジーの商品カラーである黒と金色へと変更した。
なお本件について、ハース側は現時点でコメントを発表していない。