角田裕毅、“戦略固定”のサバイバルで貴重な1点「今のやり方を続けるだけ」最終カタール選考で見せた執念

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2025年F1第23戦カタールGPの決勝で角田裕毅(レッドブル・レーシング)は、数々の幸運を見方に粘り強い走りを見せ、15番グリッドから10位入賞を果たして貴重な1ポイントを持ち帰った。

オーバーテイクが極めて困難なロサイル・インターナショナル・サーキットでの逆転劇。その裏には、特殊なルール、数々の追い風、そして最後まで諦めない姿勢があった。

決勝後のパルクフェルメを歩く10位の角田裕毅(レッドブル・レーシング)、2025年11月30日(日) F1カタールGP(ロサイル・インターナショナル・サーキット)Courtesy Of Red Bull Content Pool

決勝後のパルクフェルメを歩く10位の角田裕毅(レッドブル・レーシング)、2025年11月30日(日) F1カタールGP(ロサイル・インターナショナル・サーキット)

「戦略固定」のサバイバル

レースは波乱含みで幕を開けた。角田は蹴り出しよく14番手まで浮上するも、直後に2つ順位を落としてしまう。

流れが変わったのは7周目だ。9位争いの最中にニコ・ヒュルケンベルグ(ザウバー)とピエール・ガスリー(アルピーヌ)が接触し、角田は2つ順位を拾う展開に。このアクシデントでセーフティーカー(SC)が導入され、各車一斉にピットイン。この混乱に乗じて一気に12番手へと浮上した。

今大会ではタイヤの安全性を考慮し、「1セットにつき最大25周」という異例の周回数制限が導入されていた。全57周のレースにおいて7周目に大多数がピットインした結果、各車の戦略が事実上固定されることとなった。

角田はレース後のインタビューで、こう振り返る。

「当然、できるだけ順位を上げるためにベストを尽くしています。ただ、今日はセーフティカーが入ったことで、ある意味戦略が固定されたため、あとはコース上でオーバーテイクするしかありませんでした」

「このサーキットは高速コーナーが多くてDRSゾーンも1つだけなので、クリーンエアでのペースが良かったにせよ、オーバーテイクするのは本当に難しかったと思います。とても厳しいレースでしたが、受け止めたいと思います」

ピットレーンでガブリエル・ボルトレート(ザウバー)に先行する角田裕毅(レッドブル・レーシング)、2025年11月30日(日) F1カタールGP決勝(ロサイル・インターナショナル・サーキット)Courtesy Of Red Bull Content Pool

ピットレーンでガブリエル・ボルトレート(ザウバー)に先行する角田裕毅(レッドブル・レーシング)、2025年11月30日(日) F1カタールGP決勝(ロサイル・インターナショナル・サーキット)

ラスト2周に訪れたドラマ

コース上での直接対決を強いられる中、次々と追い風が角田に舞い込んだ。まずは前方を走るオリバー・ベアマン(ハース)がピット作業でのミスにより大きく後退。これにより11番手に浮上した。

その後は入賞圏内を走るリアム・ローソン(レーシング・ブルズ)を追走する展開が続いたが、攻略の糸口は掴めない。このままポイント圏外で終わるかに思われた残り2周、ドラマが起きた。

6番手を走行していたアイザック・ハジャー(レーシング・ブルズ)が突然パンクに見舞われ失速、リタイアとなったのだ。これにより角田は土壇場で10位に滑り込み、執念の1点をもぎ取った。

最終的には計4台がチェッカーフラッグを受けずにレースを終えるサバイバルとなった。

波乱万丈の最終アピール

レッドブルのチーム代表ローラン・メキーズはカタールGP終了後、2026年ドライバーラインナップの発表日を公表した。

角田にとって、来季シート確保に向けた最後のアピールとなった今週末は、激しい浮き沈みを伴うものとなった。スプリント予選での5番手、スプリントレースでの5位という輝きの一方、本予選ではQ1敗退という厳しい現実も突きつけられた。

それでも角田は、前向きな材料を強調する。

「スプリント予選はすごく良かったです。一方で、メインの予選では、求めていたようなペースやクルマの感触が得られませんでした」

「それでも振り返ってみれば、あの状況でもマックス(フェルスタッペン)からコンマ3秒遅れていただけで、通常であれば容易にQ3に行ける差でしたし、彼との差はかなり近いと思います。なので、今やっていることをそのまま続けるだけです」

決勝レースを前にピットレーンを移動する角田裕毅(レッドブル・レーシング)、2025年11月30日(日) F1カタールGP(ロサイル・インターナショナル・サーキット)Courtesy Of Red Bull Content Pool

決勝レースを前にピットレーンを移動する角田裕毅(レッドブル・レーシング)、2025年11月30日(日) F1カタールGP(ロサイル・インターナショナル・サーキット)

最終戦での内容が去就に影響することはないが、それでも角田はチームメイトのタイトル争いを援護する意向だ。フェルスタッペンはランキング首位ランド・ノリス(マクラーレン)と12ポイント差の2位でアブダビに臨む。

「アブダビではさらにもう一歩前進したいと思っていますし、マックスをできる限りサポートできればと思っています」と角田は締め括った。

決勝に先立ちノバク・ジョコビッチと写真を撮るレッドブルのマックス・フェルスタッペンと角田裕毅、2025年11月30日(日) F1カタールGP(ロサイル・インターナショナル・サーキット)Courtesy Of Red Bull Content Pool

決勝に先立ちノバク・ジョコビッチと写真を撮るレッドブルのマックス・フェルスタッペンと角田裕毅、2025年11月30日(日) F1カタールGP(ロサイル・インターナショナル・サーキット)


2025年F1第23戦カタールGP決勝では、2番グリッドからスタートしたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が今季7勝目を上げた。2位はオスカー・ピアストリ(マクラーレン)、3位表彰台にはカルロス・サインツ(ウィリアムズ)が滑り込んだ。

ヤス・マリーナ・サーキットを舞台とする次戦最終アブダビGPは、12月5日のフリー走行1で幕を開ける。

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