
ハミルトンも認めた激変RB22、レッドブルは何を掴んだ? 今季初ポールのフェルスタッペンが語る進化の背景
2026年F1第16戦バーレーンGP予選でマックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)が、昨年の最終戦アブダビGP以来となる待望の今季初ポールポジションを獲得した。
メルセデス製パワーユニット(PU)を搭載しないマシンによる今季初のポールでもあり、また両選手権をリードするメルセデスが5月以来の大型アップグレードを持ち込んでいたこともあり、この結果はパドックに衝撃を与えた。
最も意外なポール?「間違いなく違うね」
だが、4度のF1王者にとっては特に驚くべきものではなかった。これまでのキャリアの中で最も意外なポールだったか?と問われたフェルスタッペンは、こう答えた。
「いや、間違いなく違うね」
シーズン序盤は苦戦を強いられた。時にはQ2敗退まで追い込まれかねない場面もあった。それでもチーム全体としてマシンへの理解を深め、前戦では今季最後のアップグレードを投入。フェルスタッペンはセパンで、予選に入る前からポール争いへの手応えを得ていた。
「最高の気分だ。ここまで何度もポールを狙って戦ってきた。あと少しという時もあれば、そうでない時もあった。シーズン序盤の状態を考えると、こうしてようやく獲得できて本当に信じられない思いだ」とフェルスタッペンは語った。
Courtesy Of Red Bull Content Pool
ポールポジション獲得後のドライバー記者会見で笑顔を見せるマックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)、2026年10月3日(土) F1バーレーンGP予選(セパン・インターナショナル・サーキット)
積み重ねた改善とアップグレード
レッドブルはフリー走行1回目(FP1)から好調だった。その勢いを失うことなく、チームはマシンの改善を進めた。ただ、RB22がセパンで高い競争力を発揮している理由は、フェルスタッペンも明確には理解できていないという。
「分からない。なぜそうなのかを説明するのは、いつだって本当に難しい」
「少なくとも僕らとしては、ここ数戦でクルマへの理解が少し深まったと思う。それにアップグレードによって、クルマの弱点のいくつかを減らすこともできた」
「もちろん、まだ改善したいことはあるけど、追加したパーツが機能すればラップタイムは向上するし、クルマ全体のバランスも良くなる。タイヤはマシンバランスにかなり敏感だからね」
「それに、これだけ路面温度が高いと、バランスが安定していること、前後のつながりが良いマシンバランスがかなり重要になる。ここ数戦で、そういう部分を少しずつ見つけられてきたんだと思う」
予選2番手のルイス・ハミルトン(フェラーリ)も、ライバルの前進を認めた。「マックスにおめでとうと言いたい。彼は週末を通してずっと速かった。レッドブルが大きく進歩しているのは明らかだ」
Courtesy Of Red Bull Content Pool
パルクフェルメで並ぶポールポジションのマックス・フェルスタッペン、3番手アイザック・ハジャー(ともにレッドブル・レーシング)と2番手ルイス・ハミルトン(フェラーリ)、2026年10月3日(土) F1バーレーンGP予選(セパン・インターナショナル・サーキット)
RB22が前進していることは、3戦連続で欠場していたアイザック・ハジャー(レッドブル)にとって、より明白だった。
「ブダペストの時と比べて、復帰して乗り込んだクルマは遥かに良くなっていた。3戦離れて戻ってきたから、余計にその違いを感じるんだ。ここ2戦は驚かされている」とハジャーは語った。
一方で、本来であればRB22は路面のグリップが低いコースを不得意としているとし、セパンで競争力を発揮したことを「意外」と評価。「バクーとセパンという、特性がまったく違う2つのコースでマシンが機能しているのは良いニュースだね」と続けた。
問われるセットアップ「もちろん勝ちにいく」
高いデグラデーションが懸念されるセパンでは、予選ラップが速いだけでは結果に結び付けることはできない。だからといってロングランペースを過度に優先したセットアップを採用すれば、想定以上に後方からのスタートとなる可能性もあり、レースでその分を巻き返すことができなくなる恐れもある。
セパンでの追い抜きは決して容易というわけではない。実際、予選3番手のハジャーは5グリッド降格を受け、決勝を8番手からスタートするが、レースでの優勝争いの可能性をすでに除外している。
「スタートポジションにかなり左右されることになる。ものすごく速かったとしても、競争力のあるクルマに前を阻まれてしまうとね……。明日はメルセデス、マクラーレン、フェラーリと戦うことになる。どのマシンも速い。楽に抜いていけるわけじゃない。だから結局、タイヤをいたわって、クリーンエアで走れる時を最大限に生かして、順位を上げていくしかない」
フェルスタッペンは、一部のライバルが予選より決勝を重視したセットアップを採っていた場合の影響を問われ、自身のセットアップ選択に自信を示した。
「個人的には、自分が選んだことには自信を持っている。他のチームが僕ら以上に予選での結果を大きく妥協するセットアップをとっているなら健闘を祈るけど、僕としては準備はできている」
決勝では、高い気温や滑りやすく荒れた路面を背景に、タイヤだけでなくブレーキやPUの温度を管理しつつ、急な天候変化にも対応しなければならない可能性があり、不確定要素は通常の週末以上に多い。
それでも、9年前にセパンで行われた前回のレースを制したフェルスタッペンは、今季初勝利に向けて意欲を高めている。
「今週末は感触を掴めているし、自信もある。明日もそれを示せたらと思う。もちろん明日は勝ちにいく。先頭からスタートするなら、それが目標だ」
2026年F1バーレーンGP予選では、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が今季初のポールポジションを獲得。2番手はルイス・ハミルトン(フェラーリ)、3番手はアイザック・ハジャー(レッドブル)という結果となった。
決勝レースは日本時間10月4日(日)16時にフォーメーションラップが開始され、1周5543mのマレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットを56周する事でチャンピオンシップを争う。レースの模様はフジテレビNEXTで生配信・生中継される。