ホンダF1、最前列からの大接戦を予想「タイヤに厳しい特性も踏まえてPUをセッティングする必要がある」と田辺TD
20日(土)に行われたF1第20戦カタール公式予選に挑んだホンダエンジン勢は、セルジオ・ペレスが13番手でQ2敗退を喫するまさかの事態に見舞われたものの、マックス・フェルスタッペンが最前列2番手、ピエール・ガスリーが2列目4番手、角田裕毅も8番手と、揃って上位につけた。
Pos | Driver | Team | Q1 | Q2 | Q3 |
---|---|---|---|---|---|
2 | フェルスタッペン | レッドブル | 1:21.996 | 1:21.984 | 1:21.282 |
4 | ガスリー | アルファタウリ | 1:22.535 | 1:21.728 | 1:21.640 |
8 | 角田裕毅 | アルファタウリ | 1:22.458 | 1:22.058 | 1:21.881 |
11 | ペレス | レッドブル | 1:22.398 | 1:22.346 |
3ラウンド計1時間に渡って行われた予選を終え、ホンダF1の現場統括責任者を務める田辺豊治テクニカル・ディレクターは次のように1日を振り返った。
「ロサイル・インターナショナル・サーキットで行われた初のカタールGP予選は、レッドブル・ホンダのフェルスタッペン選手がフロントロー2番手を獲得しましたが、一方でペレス選手はQ2敗退の11番手と、厳しい結果になりました」
「スクーデリア・アルファタウリ・ホンダの2台は初日のフリー走行の段階から非常に好調で、予選ではガスリー選手が4番手、角田選手が8番手と、両ドライバー共にチームと協力して素晴らしい仕事をしてくれました」
「明日はマックスと彼の直接のライバルとの間でドライバーズ・チャンピオンシップを懸けた大接戦が予想されます。またチームにとってはコンストラクターズ・タイトルを懸けたレースともなります」
「またアルファタウリ・ホンダも同じ様に、コンストラクターズ・チャンピオンシップ5位を懸けた戦いを続けています」
「プラクティスの状況から、このサーキットがタイヤに厳しい事が分かりました。これはタイヤマネジメントの一端を担うという点で、パワーユニット(PU)のセッティングを考える上でも反映していく必要があります」
「4人のドライバーと2チームにとって重要なレースとなりますので、良い結果を残せるように更に準備を進めていきたいと思います」
ロサイル・インターナショナル・サーキットは特にソフトタイヤの左フロントの摩耗が激しい。レースでのオーバーテイクは難しいものとみられているが、摩耗に差がある場合はタイヤのパフォーマンス差を利用してトラックポジションを上げる事ができるだろう。
なおフェルスタッペンに関しては、ダブルイエローフラッグ無視の疑いがあるとして決勝当日にスチュワードによる聴取が行われる予定となっているため、場合によっては最前列からスタートできない可能性もある。
2021年 F1カタールグランプリ決勝レースは、日本時間11月21日(日)23時にスタート。1周5,380mのロサイル・インターナショナル・サーキットを57周する事でチャンピオンシップを争う。日本ではフジテレビNEXTとDAZNがライブで放送する。