ハミルトン優勝、ホンダ勢 32年ぶりに4台入賞の快挙達成 / F1モナコGP《決勝》結果とダイジェスト
2019シーズンFIA F1世界選手権 第6戦モナコGP決勝レースが5月26日に行われ、メルセデスAMGのルイス・ハミルトンがポール・トゥ・ウイン。キャリア通算77勝目、モナコ通算3勝目を上げて、先日70歳で他界したニキ・ラウダに勝利を捧げた。
トップチェッカーを見届けたトト・ウォルフ代表は「ルイス、ニキに捧げるに相応しい見事な勝利だった。本当に良くやった。信じがたい程の仕事ぶりだ。おめでとう!」と、無線で祝福の言葉を伝えた。
© MercedesAMGF1 ニキ・ラウダへのオマージュとして、メルセデスは赤色のハロを装着してレースに臨んだ
レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンは2位でチェッカーを受けるも、5秒ペナルティーのために最終4位という結果に終わった。タイヤ交換を終えてピットアウトした際、バルテリ・ボッタスと横並びになり接触。これが審議の対象となりアンセーフリリースの裁定が下った。
2位はスクーデリア・フェラーリのセバスチャン・ベッテル。3位表彰台にはバルテリ・ボッタスが滑り込んだ。予選2番手のボッタスは、ピットストップ直後に他車と接触した際にタイヤがパンクし、2度のストップを強いられたためにポジションダウン。シルバーアローの6戦連続1-2は叶わなかった。
ホンダエンジン勢は、ピエール・ガスリーが5位、ダニール・クビアトが7位、アレックス・アルボンが8位フィニッシュを果たし、全4台が入賞を果たした。レッドブルは、レース最終盤にガスリーをピットインさせ、新品ソフトに交換。72周目に1分14秒729のファステストラップを刻み、選手権ボーナスポイントを獲得した。
ホンダ勢4台がトップ10入りしたのは1991年以来初めて。また、4台揃っての”クアドラプル”入賞を果たしたのは、ナイジェル・マンセル、ネルソン・ピケ、アイルトン・セナ、中嶋悟が、1位から4位までを独占した1987年のイギリスGP以来32年ぶりの事であった。
© Getty Images / Red Bull Content Pool、決勝スタート直後のターン1
フェルスタッペンは5秒ペナルティが確定して以降、タイヤケアのために低速で走行していたラップリーダーのハミルトンを50周近くに渡って強襲。果敢にオーバーテイクを仕掛ける場面もあったが、ここは抜けないモンテカルロ。頭を塞がれたことで後続とのギャップが築けず、タイム加算で順位を失った。だが世界中のファンはその姿を高く評価。ドライバー・オブ・ザ・デイに輝いた。
前戦スペインGPから2週間後に行われた第6戦の舞台は、ドライバーズサーキットの呼び超え高い伝統のモンテカルロ市街地コース。決勝は、日本時間26日(日)22時10分にブラックアウトを迎え、1周3340mのコースを78周する事で争われた。
レース前には全20名のドライバー達が赤色のキャップを被り、ニキ・ラウダのトリビュートヘルメットの周りを囲んで1分間の黙祷。20日に死去した3度のF1ワールドチャンピオンへの追悼の意を表した。
チャンピオンシップポイントを争う決勝のフォーメーションラップは気温22.5℃、路面35℃、湿度52.1%のドライコンディションで開始。途中小雨が降る場面があったものの、ウェットになる事はなくチェッカーフラッグを迎えた。
地元モナコ出身のシャルル・ルクレールは、1周目にポジションを2つ上げ13番手に浮上。9周目にはロマン・グロージャン(Haas)を強引に抜き去り、巻き返しに向けて好スタートを切ったが、10周目にニコ・ヒュルケンベルグ(Renault)にオーバーテイクを仕掛けた際に接触。無理な追い抜きがたたり、タイヤをパンクさせてしまった。
バーストしたタイヤのトレッドでフロアは破損。コース上に大量のデブリが飛散したためイエローフラッグが振られ、11周目にセーフティカーが出動した。最後尾に転落したルクレールはハードタイヤに交換するも、クルマへのダメージが酷く、18周目にリタイヤを選択した。
2019年F1第6戦モナコGP決勝リザルト
Pos | No | Driver | Team | Laps | Time | PTS |
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1 | 44 | ハミルトン | メルセデス | 78 | 1:43:28.437 | 25 |
2 | 5 | ベッテル | フェラーリ | 78 | +2.602s | 18 |
3 | 77 | ボッタス | メルセデス | 78 | +3.162s | 15 |
4 | 33 | フェルスタッペン | レッドブル | 78 | +5.537s | 12 |
5 | 10 | ガスリー | レッドブル | 78 | +9.946s | 11 |
6 | 55 | サインツ | マクラーレン | 78 | +53.454s | 8 |
7 | 26 | クビアト | トロロッソ | 78 | +54.574s | 6 |
8 | 23 | アルボン | トロロッソ | 78 | +55.200s | 4 |
9 | 3 | リカルド | ルノー | 78 | +60.894s | 2 |
10 | 8 | グロージャン | ハース | 78 | +61.034s | 1 |
11 | 4 | ノリス | マクラーレン | 78 | +66.801s | 0 |
12 | 11 | ペレス | レーシングポイント | 77 | +1 lap | 0 |
13 | 27 | ヒュルケンベルグ | ルノー | 77 | +1 lap | 0 |
14 | 20 | マグヌッセン | ハース | 77 | +1 lap | 0 |
15 | 63 | ラッセル | ウィリアムズ | 77 | +1 lap | 0 |
16 | 18 | ストロール | レーシングポイント | 77 | +1 lap | 0 |
17 | 7 | ライコネン | アルファロメオ | 77 | +1 lap | 0 |
18 | 88 | クビサ | ウィリアムズ | 77 | +1 lap | 0 |
19 | 99 | ジョビナッツィ | アルファロメオ | 76 | +2 laps | 0 |
NC | 16 | ルクレール | フェラーリ | 16 | DNF | 0 |
コンディション
天気 | 晴れ |
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気温 | 23℃ |
路面温度 | 35℃ |
周回数 | 78 |
セッション概要
グランプリ名 | F1モナコGP |
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レース種別 | 決勝 |
レース開始日時 |
サーキット
名称 | モンテカルロ市街地コース |
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設立 | 1929年 |
全長 | 3340m |
コーナー数 | 18 |
周回方向 | 時計回り |