2018年F1モナコGPスタート直後のホームストレートcopyright Getty Images / Red Bull Content Pool

消耗戦…リカルドが2年前の屈辱晴らし悲願達成!ホンダはガスリーが7位入賞 / F1モナコGP《決勝》結果とダイジェスト

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数々の名ドラマを生み出してきた伝統のモンテカルロ。65回目の開催を迎えた2018年F1世界選手権第6戦モナコGP決勝レースが5月27日(日)にモンテカルロ市街地コースで行われ、ポールからスタートしたレッドブル・レーシングのダニエル・リカルドが悲願のモナコウィナーに輝いた。

遡ること2年前の2016年のモナコGP、リカルドは約束された勝利をピットストップのミスによって奪われた。普段決して笑顔を絶やさないその表情には、チームの凡ミスによって地獄の底へと突き落とされた怒りが満ちていた。あれから730日。リカルドはあの時浮かべるはずだった満面の笑みを取り戻した。

2018年のF1モナコGPで悲願の優勝を成し遂げたレッドブル・レーシングのダニエル・リカルド
© Getty Images / Red Bull Content Pool

ポール・トゥ・ウインと言ってしまえば聞こえは良いが、その内実は忍耐強さと精神力、そして集中力が問われる過酷なものであった。レースはライバルとのバトルというよりも、自らが履くタイヤとの我慢比べといった様相を呈した。

ワイドアンドローの新世代F1マシンが登場して以降、これまで以上に追い抜きが難しくなったモンテカルロ。トラックポジションを重視する事が何よりも理にかなっているため、タイヤのライフが終わったとしても、各車意地でもコース上に留まる事を選んだ。そのため、前走マシンを追い抜くようなトラック上のアクションは殆ど見られず、ドライバー達はタイヤマネジメントに集中せざるを得なかった。

リカルドには別の試練も襲いかかった。オープニングラップからラップをリードし大きなギャップを築いていた28週目、突然無線で悲痛な叫びを上げた。「パワーがない…」 恐らくはハイブリッド系のトラブル。ERS分のパワーをすべて失ったリカルドのラップタイムは3秒近くも落ち、隊列は徐々に詰まった。

その後はまさに消耗戦。後続のベッテルはこれを機と見るや否や、スイッチを切り替え猛プッシュ。すぐさまリカルドのリアに追い付き、オーバーテイクのチャンスを待った。だがここは抜けないモンテカルロ。3秒差以上のタイム差があっても追い抜くことは難しい。リカルドはひたすら目の前のドライブに集中し、一切のスキを見せず最後までその座を守りきった。

2位表彰台にはセバスチャン・ベッテル(Ferrari)、3位に滑り込んだのはルイス・ハミルトン(Mercedes)。表彰台の3台は、スターティング・グリッドと全く同じ顔ぶれ・並び順となった。

決勝開始一時間ほど前に小雨が路面を濡らしたものの、レースは曇り空の下、ドライコンディションでスタート。Q3進出組とブレンドン・ハートレー、セルゲイ・シロトキンを除く8台がウルトラソフトタイヤでのスタートを選択した。直近6年のセーフティカー出動率100%の統計とは裏腹に、VSCが一度コールされたのみで、17台が完走を果たした。

トロロッソ・ホンダ勢は10番グリッドからスタートしたピエール・ガスリーが7位入賞を果たした一方、16番グリッドのブレンドン・ハートレーはリタイヤという無念の結果に終わった。今季なかなか流れを掴めないハートレーは、6戦目を経てなおその悪しきムードを断ち切れなかった。

サン・テボーテの丘を駆け抜けるF1マシン、2018年F1モナコGP決勝
© Getty Images / Red Bull Content Pool

まずは1周目、他車との接触によってフロントウイングにダメージ。タイヤ交換に動いた15周目には、ピットレーンでの速度違反を取られ5秒ペナルティ。そしてチェッカー直前の72周目、ヌーベル・シケインで後続のシャルル・ルクレールがリアに激突。両者のマシンは大破しバーチャルセーフティカーが出動。二人揃ってリタイヤを強いられた。

様々なトラブルが各車を襲う中、マシントラブルが原因でリタイヤした唯一のドライバーはフェルナンド・アロンソ(Mclaren)であった。53周目、7番手を走行していた際にホームストレートで突如失速。サン・デボーテで自らマシンを止めた。

皮肉にも、そのアロンソを横目に脇を駆け抜けていったのは、昨年アロンソが散々信頼性不足を皮肉っていたホンダエンジンを積むトロロッソのガスリー。アロンソをパスしたガスリーは7番手に浮上した。アロンソはギヤボックストラブルである事を無線で示唆、今シーズン初のリタイアを喫した。

タイムシート最下位に沈んだのはウィリアムズ勢。レース開始前にタイヤを装着していなかったとして、セルゲイ・シロトキンに対して10秒のストップ・アンド・ゴー・ペナルティが科されるなど、マシンの性能不足もさる事ながらチグハグなオペレーションやドライブが目立ち、終わってみれば両者共に唯一ピットストップを3度も行い、シロトキンが16位、ストロールが17位という事実上の最下位に終わった。

順位とタイム

Pos No Driver Team Laps Time Pts
1 3 ダニエル・リカルド レッドブル・タグホイヤー 78 1:42:54.807 25
2 5 セバスチャン・ベッテル フェラーリ 78 +7.336 18
3 44 ルイス・ハミルトン メルセデス 78 +17.013 15
4 7 キミ・ライコネン フェラーリ 78 +18.127 12
5 77 バルテリ・ボッタス メルセデス 78 +18.822 10
6 31 エステバン・オコン フォースインディア・メルセデス 78 +23.667 8
7 10 ピエール・ガスリー トロロッソ・ホンダ 78 +24.331 6
8 27 ニコ・ヒュルケンベルグ ルノー 78 +24.839 4
9 33 マックス・フェルスタッペン レッドブル・タグホイヤー 78 +25.317 2
10 55 カルロス・サインツ ルノー 78 +69.013 1
11 9 マーカス・エリクソン ザウバー・フェラーリ 78 +69.864 0
12 11 セルジオ・ペレス フォースインディア・メルセデス 78 +70.461 0
13 20 ケビン・マグヌッセン ハース・フェラーリ 78 +74.823 0
14 2 ストフェル・バンドーン マクラーレン・ルノー 77 +1 lap 0
15 8 ロマン・グロージャン ハース・フェラーリ 77 +1 lap 0
16 35 セルゲイ・シロトキン ウィリアムズ・メルセデス 77 +1 lap 0
17 18 ランス・ストロール ウィリアムズ・メルセデス 76 +2 laps 0
18 16 シャルル・ルクレール ザウバー・フェラーリ 70 DNF 0
19 28 ブレンドン・ハートレー トロロッソ・ホンダ 70 DNF 0
NC 14 フェルナンド・アロンソ マクラーレン・ルノー 52 DNF 0

コンディション

天気
曇り
気温
25℃
路面温度
33℃
周回数
78

レース概要

グランプリ名
モナコGP
レース種別
決勝
レース開始日時
サーキット名
モンテカルロ市街地コース
サーキット設立
1929年
コース全長
3340m
コーナー数
18
周回数
78周
周回方向
時計回り

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