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バーチャルセーフティーカー(VSC)
バーチャルセーフティカーとは、レース・予選・フリープラクティス中にアクシデントまたはコース上に何らかの危険があり、セーフティカーが出動するまでの危険度がないと判断された場合に、走行中のマシンをコース全区間に渡って強制的に減速させる安全上の仕組みのこと。Virtual Safety Car、略してVSC。
バーチャルセーフティーカーをもう少し詳しく
バーチャルセーフティーカーが発動されると、チーム側にはオフィシャルメッセージシステムで通達され、ライトパネル(電光掲示板)にVSCと表示される。各マシンは決められた速度域内でコースをしなくてはならない。VSC終了が近づくと、オフィシャルメッセージシステムでチーム側に伝えられ、その後10~15秒後にライトパネルのVSCが消えグリーンライトが点灯しレースが再開。その30秒後にグリーンライトも消える。
マシンに搭載されたFIA公式のECUが収集するGPS情報(15m移動毎)から算出した速度データを計測することで、各マシンの速度をチェックしている。
- 各マシンは減速しなくてはならないが、不必要に遅くてもダメ
- マーシャリングセクター区間(200m毎に設定された区間)毎に少なくとも一度は最低タイム以上で走る必要がある。一度も最低タイムを上回っていないとペナルティ
- タイヤ交換の目的以外でピットに入ってはならない
- バーチャルセーフティーカー中もレース周回としてカウントされる
- レース再開時からDRSは使用可能
バーチャルセーフティカー導入のきっかけ
2014年のF1日本GPでのジュール・ビアンキの大事故を受け、「ダブルイエローフラッグによる「一部区間の減速」による安全確保策は不十分」という判断から、「全区間での即時減速」を目標に設計されたのがバーチャルセーフティーカー制度だ。