ピットアウトするトロロッソ・ホンダのブレンドン・ハートレー、2018年F1モナコGPにて
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トロロッソ、”6番手を逃した事”に落胆「マシンには中団勢最速のポテンシャルがあった」

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スクーデリア・トロロッソのチーフ・レースエンジニアを務めるジョナサン・エドルズはF1モナコGP予選を振り返り、今週末のSTR13にはミッドフィールド最速の6番手につけるだけのポテンシャルがあったと主張。ダブルQ3進出を果たせなかった事に肩を落とした。

トロロッソ・ホンダは、第6戦F1モナコGP予選で1台のマシンを予選最終ラウンドQ3に送り込み、ピエール・ガスリーが10番グリッドを獲得した一方、ブレンドン・ハートレーは運に見放された部分もあり16番手でQ1敗退を喫した。

4位入賞を果たしたバーレーンGP以降、ポテンシャルを発揮できずにミッドフィールド後方を彷徨っていたトロロッソ・ホンダであったが、今週末は一転して速さを発揮。予選前最後のプラクティスでは、ハートレーが7番手、ガスリーが8番手につけ、中団グループのトップを占拠していた。

FP3でのリザルトを思えばエドルズの落胆ぶりを理解する事は決して難しくはないものの、チーム結成6戦目にして早くも「6番手でない事に失望」という発言が飛び出したところに、否が応にも今後の活躍に期待が高まる。

STR13にはミッドフィールド最速のポテンシャルがあった

ジョナサン・エドルズチーフ・レースエンジニア

伝統的に、モナコでは初日フリー走行を終えて中一日時間が空くんだ。今回はその空いた金曜の全ての時間を、木曜に収集したデータの解析に費やした。エンジニア達は、マシンセットアップや新しいエアロパーツの理解、タイヤから如何にして最大限のパフォーマンスを引き出し最適化するのか等、あらゆる事柄に多くの時間を割いた。

そこから得たものをFP3で投入したら、マシンは驚くほどに競争力を発揮したよ。ピエールは木曜日の段階でマシンに問題を抱えていたんだが、これについても解決した。彼はすぐさまスピードに乗り走行を重ねていた。

二人共、FP3では終始互いにプッシュし合い競争力を示していたから、2台揃ってQ3に進出することは現実的に考えて可能だと思っていた。それだけに、予選の結果はすこし残念なものになってしまった。どのドライバーにとってもラップをまとめ上げるチャンスがあったように思うけど、我々はマシンのポテンシャルを最大限に活かしきれていなかったように思う。

かなりの大接戦だった。ブレンドンはコンマ1秒差でQ2を逃し、Q1でノックアウトしてしまった。その一方でピエールはQ3に進出し、新品タイヤを履いた最後のランは途中まで本当にポジティブな内容だった。というのも、ターン15で壁に軽く接触するまではコンマ数秒速いタイムを刻んでいたんだが、その接触によってゲインを失ってしまったんだ。

フェルスタッペンが予選を欠場していた事を考えれば、6番手か7番手につけるだけのマシンポテンシャルがあったはずだけに残念だよ。モナコではオーバーテイクが簡単じゃないから明日のレースは難しいものになるだろうね。でも、我々のマシンはライバルよりも圧倒的にタイヤに優しいし、その点でアドバンテージがあるから、ハイパーソフトのスティントではチャンスがあるはずだ。レースペースはポジティブだし、明日は幾らかポイントを持って帰りたいね。


モナコGPのポールポジションはダニエル・リカルド(Red Bull)、フロントローにはセバスチャン・ベッテル(Ferrari)が並ぶ結果となった。選手権リーダーのルイス・ハミルトン(Mercedes)は3番グリッドからの挽回を目指す。

シーズン6戦目となるF1モナコGP決勝レースは、日本時間5月27日(日)22時10分からモンテカルロ市街地コースで開催される。日曜は雲が多くなる事が予想されているものの依然として暖かくなる見込みで、晴れの予報が出ている。

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