マクラーレン、アウディへの売却完了との報道に「全くの誤り」と主張、その一方で含み

ドイツ・インゴルシュタットにあるアウディの本社ビルCourtesy Of Audi

マクラーレン・グループはフォルクスワーゲン(VW)グループ傘下のアウディへの売却が完了したとの報道に対して「全くの誤り」と主張した。ただその一方で、将来的に自動車メーカーと何らかの形で提携する可能性に含みを残した。

1895年創刊の英誌「Autocar」は15日(月)、アウディが買収によってF1チームを含むグループ全体の支配権を手にしてF1への参戦を確実なものにしたと報じた。

だがその数時間後、マクラーレンはこの報道を否定する以下の声明を発表した。

「マクラーレン・グループはアウディに売却されたとの報道があったことを認識している。これは全くの誤りであり、マクラーレンはこの記事の削除を求めている」

その後、Autocarは記事を修正し、見出しは「McLaren Group denies being bought by Audi(マクラーレン・グループ、アウディによる買収を否定)」へと変更された。

マクラーレンは現時点での売却完了を全面的に否定したが、将来的に他の自動車メーカーとコラボレーションする可能性については認め、含みを残した。

マクラーレンは声明の中で「マクラーレン・グループのオーナーシップに変更はない」と強調する一方「マクラーレンの技術戦略は常に、他の自動車メーカーを含む関連パートナーやサプライヤーとの継続的な話し合いやコラボレーションを要する」とも認めた。

マクラーレンは財政問題を解決するために、最近ではアプライド部門を売却しており、買収話はここ最近、様々な方面で囁かれている。つい先日はBMWがマクラーレン・オートモーティブの買収に関心を寄せているとドイツの自動車専門誌「Automobilwoche」が報じたばかりだった。ただ、BMWはロイターに対して誤報だと主張した。

アウディがマクラーレンを買収して2026年からF1に参戦するとの憶測は数週間前から様々な方面で伝えられており、現時点で合意に至っていないにしろ、荒唐無稽なものとは考えられておらず、売却でないにしろ何らかの形での提携が模索されている可能性は高い。

VWグループは次世代パワーユニットが導入されるタイミングでのF1参戦について検討を進めている。これは公式に確認されている情報で、憶測ではない。

その第一プランはアウディがマクラーレンを買収し、ポルシェが現在のホンダと同じ様な形でレッドブルとパートナーシップを結ぶものだと考えられている。また、レッドブルとの提携が破談となった場合にウィリアムズに出資する可能性についても取り沙汰されている。

自動車メーカーが出資という形でF1に参戦している例としてはメルセデスが挙げられる。メルセデスは英国ブラックリーに本拠を構えるブラックリーのチームの33%の株式を所有している。

VWグループが2つのブランドでの同時参戦を検討しているのは費用対効果の面からだ。グループとしてVW製F1パワーユニットを開発し、それにポルシェとアウディのバッジを付け、各々が別のチームと提携する。ただし、先週の取締役会でどちらか一方のブランドのみを参戦させる方針に切り替えたとの憶測もある。

F1を統括する国際自動車連盟(FIA)は、12月15日に開催される世界モータースポーツ評議会(WMSC)で2026年以降の新しいパワーユニット・レギュレーションを採択したいと考えており、VWはF1プロジェクトに関する最終計画を数週間後の取締役会で投票にかけるものと見られている。

現在検討されている新たなF1パワーユニット規制は、MGU-Hの廃止や電動化要素の拡大、100%持続可能な燃料の採用など、VWグループが参戦の条件に掲げる内容を満たす内容となっている。

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