バーレーン・インターナショナル・サーキットを走行するアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)、2025年4月12日(土) F1バーレーンGP予選
Courtesy Of Mercedes-Benz Grand Prix Ltd.

F1バーレーン決勝グリッドが変動、ラッセルとアントネッリに降格ペナ―メルセデスの”誤った解釈”で代償

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メルセデスのジョージ・ラッセルとアンドレア・キミ・アントネッリは、4月12日のF1第4戦バーレーンGP予選でそれぞれ2番手と4番手を記録したが、ピットレーン規定違反により1グリッド降格ペナルティを科された。

これによりシャルル・ルクレール(フェラーリ)が最前列2番グリッドに、ピエール・ガスリー(アルピーヌ)が2列目4番グリッドにそれぞれ繰り上がった。

違反とされたのは、予選Q2中にエステバン・オコン(ハース)がクラッシュしたことにより赤旗が提示された後、セッション再開時刻の正式通知前にファストレーンへ進入した行為だ。

安全上の理由から、レースディレクターのルイ・マルケスは全チームに対し、「フリー走行または予選が中断された場合、再開時刻が公式メッセージングシステムを通じて明示されるまで、クルマをファストレーンに進入させてはならない」とする明確な通達を発していた。

聴聞会の中でメルセデスは、FIAが示した「セッション再開の予想時刻」を「実際の再開時刻」と誤って解釈したと釈明したが、ヴィタントニオ・リウッツィを含む4名のスチュワードは「このような行為は、他チームが実行できない戦略を遂行できる可能性があるという点で、競技面でのアドバンテージとなり得る」と判断した。

スチュワードはまた、「今回の違反行為は意図的なものではなく、チームの誤解による正真正銘のミスであることは認める」としながらも、「FIAが提示する“予想再開時刻”を基に各チームが自由にクルマを送り出すようになるのを防ぐため、競技的ペナルティは必要である」としてグリッド降格処分を科した。

さらに「今回とは異なる状況で同様の違反が発生した場合、より厳しいスポーツペナルティが科される可能性もある」とも付け加えた。

予選後、メルセデス代表のトト・ウォルフは「このルールに関しては前例がない。ある意味で新しいルールだし、スチュワードがどう判断するか様子を見守るつもりだ。ドライバーに責任を負わせるような形にならないことを願う。ミスをしたのは我々チームだ」と語っていた。

これにより、ラッセルは3番グリッド、キミ・アントネッリは5番グリッドからバーレーンGPの決勝をスタートする。


2025年F1バーレーンGP予選ではオスカー・ピアストリ(マクラーレン)がポールポジションを獲得。2番手にジョージ・ラッセル(メルセデス)、3番手にシャルル・ルクレール(フェラーリ)が続く結果となった。

決勝レースは日本時間4月13日(日)24時にフォーメーションラップが開始され、1周5412mのバーレーン・インターナショナル・サーキットを57周する事でチャンピオンシップを争う。レースの模様はDAZNフジテレビNEXTで生配信・生中継される。

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