
アイザック・ハジャー、発進時の「大惨事」で一挙4ポジダウン―SCの”とどめ”でレース終了
2025年F1第4戦バーレーンGPをポイント圏外13位で終えたアイザック・ハジャー(レーシング・ブルズ)は、本来であれば取れるはずのポイントを逃したとの思いから悔しさを感じているが、同時に冷静に課題点を見出している。
”過信”が災いし、前日の予選で惜しくもQ3進出を逃したハジャーは、12番グリッドから決勝をスタート。だが、スタートの蹴り出しで大きく遅れたことで、1周目終了時には一気に16番手にまで順位を落とした。VCARBはしばしば、発進に問題を抱えている。
スタートで失速「まるで動いてなかった」
「何よりもまず、スタートが大惨事だった。グリッドから全然、前に進まないような感じで、あの時点で早々に2つポジションを失ってしまったように思う。あれは見直さないと」と悔しさを滲ませた。
「そのせいで序盤の勢いを失ってしまい、さらにポジションを落としてしまった。あれは間違いなく、良くなかった」
その後、チームは6周目という著しく早い段階で、アンダーカット狙いのピットストップを実施。一時は中団争いに復帰した。
だが、32周目に発生した角田裕毅(レッドブル)とカルロス・サインツ(ウィリアムズ)との接触によるセーフティーカー(SC)導入が、流れを断ち切ることとなった。ハジャーはそのわずか4周前に2回目のピットストップを終えていた。
「ペースは悪くなかったし、かなりアグレッシブな戦略も良かったと思う。でも、セーフティーカーにとどめを刺されてしまった」
「リスタートに向けてはハードタイヤを履いていたんだけど、あれはあまりに遅すぎた」
「Q3逃しがすべての分岐点だったかも」
最終順位は13位で、チームメイトのリアム・ローソン(16位)を上回ったものの、ポイント圏内には届かなかった。
ハジャーは、予選Q2で完璧なラップを刻めていればレース展開も大きく変わっていた可能性があると悔やみつつも、同時に「見逃していた課題」に目を向ける必要があると指摘した。
「昨日Q3に入れていれば、レースは全然違う展開になっていたかもしれない。でもやっぱり、見逃していた重要なポイントに集中しなきゃならないと思う」
「クルマのバランスとか予選とかね。もっとやれたはずだし、レースのスタートは間違いなく酷かった。改善すべき点はいくつかある」
チーム代表のローラン・メキーズは、「アイザックにとっては、本人が望んだほどスムーズな週末ではなかったかもしれないが、F1でのわずか4戦目にしては本当に高いスピードを見せてくれた」と評価した。
一方で、「我々はパフォーマンス面で、わずかながらも優位性を失ってしまったように感じた」と述べ、バーレーンのような過酷な気象条件とタイヤに厳しいコースおけるマシンパッケージについて、改善に取り組む意向を示した。
2025年F1第4戦バーレーンGPでは、オスカー・ピアストリ(マクラーレン)が今季2勝目を上げ、2位にジョージ・ラッセル(メルセデス)、3位にランド・ノリス(マクラーレン)が続く結果となった。
ジェッダ市街地コースを舞台とする次戦サウジアラビアGPは、4月月18日のフリー走行1で幕を開ける。