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昨日までの天候が嘘かの如く、8日日曜の三重県鈴鹿市は雲一つない快晴に恵まれた。気温は26℃、路面温度は43℃と、週末を通して最も暖かいコンディションとなった。
1周5,807mの鈴鹿サーキットを53周で争った2017年のF1日本GP、優勝を果たしたのはメルセデスAMGのルイス・ハミルトン、ポール・トゥ・ウィンを飾った。フロントローからの逆転を狙ったフェラーリのセバスチャン・ベッテルは、マシントラブルで無念のリタイヤとなった。両者のポイント差は59に拡大、ベッテルの逆転チャンピオンの可能性は限りなくゼロに近づいた。自らの責によらない事由によってリタイヤしたベッテルは、チームを擁護した。
「批判されるのも仕事の内だけど、僕はチームを守らなきゃならない。みんなはこれまで素晴らしい仕事をしてきた。残り4レースで全力を尽くすよ」
スタート前のグリッド上でエンジンカバーを外していたベッテル、レース開始後は全くペースが上がらず1周目だけで6番手にまでポジションを落とし、その翌周にリタイヤした。原因はスパークプラグの物理的な故障と発表された。
表彰台インタビューは佐藤琢磨、インディ500勝者の質問に勝者ハミルトンは「これほどのまでのギャップが築けるなんて理想的だよ!」とコメントした。
2位につけたのはマレーシアの勝者マックス・フェルスタッペン、3位にダニエル・リカルドが食い込んだ。レッドブルは二人のドライバーが表彰台に上る大活躍をみせた。リカルドにとっては初の鈴鹿表彰台、大好きなコースで念願のポディウムに笑顔が絶えなかった。ハミルトンの僚友バルテリ・ボッタスは4位、1周目に大きくポジションを落としたキミ・ライコネンは5位まで挽回した。
鈴鹿での最後のホームレースとなったマクラーレン・ホンダ勢は、最後尾スタートのフェルナンド・アロンソがコンマ数秒のところで入賞を逃し11番手に終わった。9番グリッドスタートのストフェル・バンドーンは、ライコネン同様オープニングラップで順位を落とし、終始下位に停滞、14番手に沈んだ。
©F1
全20台中5台がリタイヤ、完走したのは15台のみの厳しいレースとなった。
カルロス・サインツはオープニングラップのS字でコースオフ、トロ・ロッソでのラストランを最悪の形で締め括った。これを受けて2周目に黄旗が振られセーフティーカーが出動した。
8周目、マーカス・エリクソンがデグナー2個目で曲がりきれず、タイヤバリアに突っ込んだ。コース上にはVSCがコールされ、10周を終えない内に3台がリタイヤを喫した。
ニコ・ヒュルケンベルグは、レース終盤にポイント圏内まで後1つの11番手を走っていたが、DRSが閉じないトラブルに見舞われガレージイン。修復を試みるも無念のリタイヤとなった。
自腹を切って鈴鹿を貸し切りプライベートテストを実施していたランス・ストロールだが、48周目にS字進入時に右フロントのホイールが壊れ、グラベルに突っ込んだ。2度目のヴァーチャル・セーフティーカーが出動した。
日本GPを以てルノーから放出されるジョリオン・パーマーは12位、最後のレースを入賞で飾ることは出来なかった。
2017年F1第16戦日本GP決勝リザルト
Pos | No | Driver | Team | Laps | Time | Pts |
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1 | 44 | ハミルトン | メルセデス | 53 | 1:27:31.194 | 25 |
2 | 33 | フェルスタッペン | レッドブル | 53 | +1.211 | 18 |
3 | 3 | リカルド | レッドブル | 53 | +9.679 | 15 |
4 | 77 | ボッタス | メルセデス | 53 | +10.580 | 12 |
5 | 7 | ライコネン | フェラーリ | 53 | +32.622 | 10 |
6 | 31 | オコン | フォースインディア | 53 | +67.788 | 8 |
7 | 11 | ペレス | フォースインディア | 53 | +71.424 | 6 |
8 | 20 | マグヌッセン | ハース | 53 | +88.953 | 4 |
9 | 8 | グロージャン | ハース | 53 | +89.883 | 2 |
10 | 19 | マッサ | ウィリアムズ | 52 | +1 lap | 1 |
11 | 14 | アロンソ | マクラーレン | 52 | +1 lap | 0 |
12 | 30 | パーマー | ルノー | 52 | +1 lap | 0 |
13 | 10 | ガスリー | トロロッソ | 52 | +1 lap | 0 |
14 | 2 | バンドーン | マクラーレン | 52 | +1 lap | 0 |
15 | 94 | ウェーレイン | ザウバー | 51 | +2 laps | 0 |
NC | 18 | ストロール | ウィリアムズ | 45 | DNF | 0 |
NC | 27 | ヒュルケンベルグ | ルノー | 40 | DNF | 0 |
NC | 9 | エリクソン | ザウバー | 7 | DNF | 0 |
NC | 5 | ベッテル | フェラーリ | 4 | DNF | 0 |
NC | 55 | サインツ | トロロッソ | 0 | DNF | 0 |
コンディション
天気 | 晴れ |
---|---|
気温 | 26℃ |
路面温度 | 43℃ |
周回数 | 53 |
セッション概要
グランプリ名 | F1日本GP |
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レース種別 | 決勝 |
レース開始日時 |
サーキット
名称 | 鈴鹿サーキット |
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設立 | 1962年 |
全長 | 5807m |
コーナー数 | 18 |
周回方向 | 時計回り |