リアム・ローソン(レーシング・ブルズ)とフェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)、2025年F1シーズン
Courtesy Of Red Bull Content Pool / Aston Martin

ローソン:今季初入賞は幻もペナポは加算―主張退けたスチュワード、被害者アロンソは…

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リアム・ローソン(レーシング・ブルズ)は、2025年F1第6戦マイアミGPのスプリントを8位でフィニッシュしたが、フェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)との接触の責任を問われ、5秒ペナルティを受け13位へと降格。シーズン初のポイント獲得は幻に終わった。

一件はレース終盤、ローソンがターン11のアウト側からアロンソに仕掛けた際に生じた。ピットストップ直後で熱が入り切っていないタイヤを履くアロンソに対し、1周前にピットストップを終えたローソンはこれを好機と捉え、ターン11に向けて並びかけたものの、コース外にはみ出して再合流。その際にアロンソと接触した。

ローソンは「オーバーテイクを仕掛けた際、自分の前輪を確実に彼の前に出そうとしたし、実際、そうできたと思う」と述べ、ドライビング標準ガイドラインに従って、アロンソは自身にスペースを残すべきだったと主張した。

「でも結局のところ、僕はコース外に押し出されてしまった。あの時は、コンクリートウォールが目の前に迫っていて、なんとか回避しようとしたけど、彼は一切、スペースを残してくれなかった。もちろん、接触するつもりなんてなかったけど、自分のタイヤの方が前に出ていたはずだ」

だが、デレク・ワーウィックを含む4名のスチュワードはローソンの主張を退け、「前輪が並んだとはいえ、ターン11のエイペックスにおいてアロンソの前輪より前に出ていなかったため、ドライビング基準ガイドラインに定められている通り、アロンソはコーナー出口でスペースを与える必要はなかった」と指摘した。

さらに、「コーナーのレイアウト上、ターン11でレーシングラインを走行する権利のある車両は、ターン12でも同様に優先権を持つと考えられる。ローソンは両コーナー間においてコースの端を走行し、ターン12に向けてアロンソと接触した。主な過失はローソンにあると判断し、コース状況も考慮して5秒ペナルティが打倒と結論づけた」と付け加えた。

この結果、ローソンは8位から13位へと転落し、今シーズン初となるはずだったポイント獲得を逃した。さらには1点のペナルティポイントが加算され、過去12ヶ月間の累積点は6点に達した。

マイアミ・インターナショナル・オートドローム(F1マイアミGP)のコースレイアウト図とDRSゾーンcopyright Formula1 Data

マイアミ・インターナショナル・オートドローム(F1マイアミGP)のコースレイアウト図とDRSゾーン

同じように、ローソンとの接触により今季初のポイント獲得を逃したアロンソは、一件について問われても詳しく語ることはせず、スリックタイヤへの交換のタイミングが「あまりに遅かった」と振り返った。

「今日はいい走りができたと思う。ただ、ドライタイヤに履き替えるのが明らかに遅すぎた。それが残念だ。一時はルイス(ハミルトン)やアレックス(アルボン)とバトルしてたのに、最終的には後ろから来たローソンと争う形になってしまった。ポイント獲得のチャンスを逃したと思うが、自分としては全力を出し尽くした」


2025年F1マイアミGP予選では、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)がポールポジションを獲得。2番手はランド・ノリス(マクラーレン)、3番手はアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)という結果となった。

決勝レースは日本時間5月4日(日)29時にフォーメーションラップが開始され、1周5,412mのマイアミ・インターナショナル・オートドロームを57周する事でチャンピオンシップを争う。レースの模様はDAZNフジテレビNEXTで生配信・生中継される。

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