イタリアGPでモンツァを走るメルセデスAMGのルイス・ハミルトンcopyright Mercedes AMG

チームオーダー発動でハミルトン逆転勝利、まさかの展開に跳馬ファン唖然… / F1イタリアGP《決勝》結果とダイジェスト

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2018シーズンF1世界選手権 第24戦イタリアGP決勝レースが9月2日(日)に行われ、予選3番グリッドのルイス・ハミルトンが逆転優勝を果たした。2位は地元フェラーリのポールシッター、キミ・ライコネン。3位表彰台には今回のレースの影の主役、バルテリ・ボッタスが滑り込んだ。

フェラーリは前日の公式予選でライコネンがポールポジションを獲得。14年ぶりにモンツァのコースレコードを塗り替え、跳ね馬の2台がフロントロウを独占した。誰もがフェラーリ、特にライコネンの勝利を疑わなかったものの、シルバーアローの”チーム戦術”の前に敗れ去った。

勝敗を分けたのはピットストップ。メルセデス陣営は”ブラフ”をかけて、トップを走るフェラーリ陣営に揺さぶりをかけた。2番手ハミルトンがアンダーカットを狙ってピットに入る、と踏んだフェラーリは、20周目にラップリーダーのライコネンにピットインを指示。跳ね馬の動きを察知したメルセデスは裏をかき、ピットインの指示を撤回して2番手ハミルトンをステイアウト。先頭に躍り出た。

オーバーカットに狙いを変えたメルセデスだが、アウトラップのライコネンがファストを連発したため断念。28周目まで第一スティントを引っ張る作戦に切り替えた。ピットストップを終えたハミルトンはライコネンの一つ後ろに回り3番手に後退。ラップリーダーはボッタスの手に渡った。

周回数的にはボッタスもタイヤ交換の時期に差し掛かっていたが、メルセデスは2番手ライコネンの足止め役を指示。ボッタスはその後6周に渡って、すぐ後ろに迫ったライコネンの頭を塞ぎ続けた。1秒圏内に攻め入ったライコネンは、DRSを使い再三に渡ってオーバーテイクを試みるも叶わず。後続のハミルトンの接近を許す事となった。

ボッタスの乱気流によってタイヤを痛めたライコネン。四輪全てのタイヤに酷いブリスターを抱え徐々に失速。そして45周目、ターン1でハミルトンのオーバーテイクを許し先頭の座を明け渡した。ライコネンの優勝はシルバーアローの”チーム力”によって幻に。ポディウムセレモニーではメルセデスに対するティフォシのブーイングが鳴り響いた。

2018年のモンツァ・サーキットでポールポジションを獲得したフェラーリのキミ・ライコネン
© Ferrari S.p.A.

前戦ベルギーからの連戦となった第14戦の舞台は、エンジン全開率80%にも達するカレンダー最速のモンツァ・サーキット。決勝は、日本時間2日(日)22時10分にブラックアウトを迎え、1周5793mのコースを53周する事で争われた。降水確率60%の予報の中、チャンピオンシップポイントを争う決勝のフォーメーションラップは気温22℃、路面29℃のドライコンディションで開始された。

オープニングラップは波乱の展開で幕を開けた。スタート直後のホームストレート。トロロッソ・ホンダのブレンドン・ハートレーがザウバーのマーカス・エリクソンち接触しクラッシュ。その後のターン4では、3番グリッドのハミルトンに仕掛けられた2番手セバスチャン・ベッテルが接触によってコースオフ。一気にグリッド後方に転落しフロントウィング右側を破損した。4周に渡って黄旗が続いた。

早々のリタイヤによって1台を失ったトロロッソ・ホンダは、9番グリッドのピエール・ガスリーに全てを賭けた。だが、序盤にフェルナンド・アロンソやダニエル・リカルドとの接触があった事でマシンが破損。ペースが上げられず徐々にポジションを落とす厳しい展開に。結果15番手でチェッカーを受け、チームは4戦連続入賞の目標を達成できずに終わった。

ウイングを交換しタイヤを履き替えコースに復帰したベッテルは、マシンにダメージを負いながらもオーバーテイクショーを披露。表彰台には届かなかったものの、最終4位でチャンピオンシップへの影響を最小限に抑えた。

レッドブル勢は、24周目にPU交換によってグリッド後方からスタートしたリカルドが白煙を吹いてリタイヤ。信頼性に劣るとされるルノーの最新型PU”スペックC”が悲鳴を上げたかに思われたが、レース後に明らかにされたところによればクラッチが疑わしいとの事。幸いにもマックス・フェルスタッペンの方はノートラブルで3位チェッカーを受けたものの、レース終盤のボッタスとの接触の責任を問われ5秒加算ペナルティ。最終5位となった。

最下位を覚悟して臨んだマクラーレン勢は、好スタートを切って一時10番手を走行していたアロンソが10週目に突如失速。マシントラブルのためにガレージへと戻りそのままリタイヤとなった。17番グリッドスタートのストフェル・バンドーンは4つポジションを上げ13位でフィニッシュした。

レース後、ルノー・スポールからの申し立てによってFIAがハースのロマン・グロージャンのマシンを調査。その結果、テクニカルレギュレーションに対する違反が認められ、リザルト剥奪の裁定が下った。ハース側はこれを不服としてFIA国際控訴裁判所に控訴した。

順位とタイム

Pos No Driver Team Laps Time Pts
1 44 ルイス・ハミルトン メルセデス 53 1:16:54.484 25
2 7 キミ・ライコネン フェラーリ 53 +8.705 18
3 77 バルテリ・ボッタス メルセデス 53 +14.066 15
4 5 セバスチャン・ベッテル フェラーリ 53 +16.151 12
5 33 マックス・フェルスタッペン レッドブル・タグホイヤー 53 +18.208 10
NC 8 ロマン・グロージャン ハース・フェラーリ 53 +56.320 0
6 31 エステバン・オコン フォースインディア・メルセデス 53 +57.761 8
7 11 セルジオ・ペレス フォースインディア・メルセデス 53 +58.678 6
8 55 カルロス・サインツ ルノー 53 +78.140 4
9 18 ランス・ストロール ウィリアムズ・メルセデス 52 +1 lap 2
10 35 セルゲイ・シロトキン ウィリアムズ・メルセデス 52 +1 lap 1
11 16 シャルル・ルクレール ザウバー・フェラーリ 52 +1 lap 0
12 2 ストフェル・バンドーン マクラーレン・ルノー 52 +1 lap 0
13 27 ニコ・ヒュルケンベルグ ルノー 52 +1 lap 0
14 10 ピエール・ガスリー トロロッソ・ホンダ 52 +1 lap 0
15 9 マーカス・エリクソン ザウバー・フェラーリ 52 +1 lap 0
16 20 ケビン・マグヌッセン ハース・フェラーリ 52 +1 lap 0
NC 3 ダニエル・リカルド レッドブル・タグホイヤー 23 DNF 0
NC 14 フェルナンド・アロンソ マクラーレン・ルノー 9 DNF 0
NC 28 ブレンドン・ハートレー トロロッソ・ホンダ 0 DNF 0

コンディション

天気
晴れ
気温
22℃
路面温度
29℃
周回数
53

レース概要

グランプリ名
イタリアGP
レース種別
決勝
レース開始日時
サーキット名
モンツァ・サーキット
サーキット設立
1922年
コース全長
5793m
コーナー数
11
周回数
53周
周回方向
時計回り

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