INEOSのメルセデスAMGペトロナスF1チームのタイトルスポンサー就任会見copyright Daimler AG

メルセデスF1に買収の噂…約950億円でINEOSと合意目前との報道

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2020年シーズンのF1前半戦の幕が降りんとする中、2014年に幕を開けた1.6リッターV6ハイブリッド・ターボ時代の絶対王者、メルセデスAMGペトロナスF1チームの買収話が再び報じられている。

英Daily Mailは9月12日(土)、今季より同チームのタイトルスポンサーを務めているINEOS(イネオス)が、全株式の70%を7億ポンド(約950億円)で購入する契約に合意間近だと伝えた。ただしメルセデスのスポークスマンは同日、旧来のスタンス通り「噂や憶測にはコメントしない」と語ったという。

2020年型メルセデスF1マシンに掲載されたイネオス社(INEOS)のロゴ
© Daimler AG / 2020年型メルセデスF1マシンに掲載されたイネオス社(INEOS)のロゴ

英国ブラックリーのチームの売却話は昨年末からの大きな話題の1つであったが、INEOSが今季よりタイトルスポンサーに就いた事で一旦の収束。更に、メルセデスが2025年までの新たなコンコルド協定に合意した事で完全に立ち消えたかに思われた。

Daily Mailは元F1ドライバーにして元チーム代表でもあるエディ・ジョーダン並びに別の情報筋からの情報として、メルセデスは売却後も30%の株式を所有する事になるが、チームの名称はメルセデスではなくなり、トト・ウォルフもチーム代表としての役割を終えるだろうとの見通しを伝えた。なお本件を報じているのはDaily Mailのみで、確度は如何とも判断し難い。

今季からの5年契約でタイトルスポンサーに就任したINEOSは、ジム・ラトクリフ卿が1998年に創業した英国ロンドンに本社を置く多国籍化学企業で、従業員数は2万2000人、2019年度の収益は日本円にして9兆円にも達する。

INEOS会長のジム・ラトクリフとメルセデスAMGペトロナスF1チームのトト・ウォルフCEO兼チーム代表
© Daimler AG / INEOSのジム・ラトクリフ会長(左)とメルセデスAMGペトロナスF1チームのトト・ウォルフCEO兼チーム代表(右)

会長を務めるジム・ラトクリフ卿はイギリスで最も裕福な人物として知られており、アメリカの経済誌「Forbes」が2020年に報じたところによると、推定総資産額は178億ドル(約1兆8,800億円)で世界第74位の富豪としてランク付けされている。

ジム・ラトクリフ卿は近年、スポーツ関連のスポンサーシップに熱心で、アメリカズカップに参戦する「Ineos Team UK」を所有する他、2019年には当時「Team Sky」と呼ばれていた自転車競技、ロードレースチームを1億ポンドで買収し「Ineos Grenadiers」として手中に収めた。また、スイスのFCローザンヌやフランスのニースといったサッカーチームも手にしている。なお、メルセデスは「Ineos Team UK」の技術支援を行っている。

メルセデスは今季8戦を終えてコンストラクターズ選手権で首位を快走。ミハエル・シューマッハに並ぶ7度目のタイトルを目指すルイス・ハミルトンもドライバーズランキングで1位につけている。チームはバルテリ・ボッタスとの来季契約を今年8月に発表したが、今季限りで満了を迎えるハミルトンについては発表がない状況が続いている。