2021年第105回インディ500の”カーブデイ”が5月28日(金)にインディアナポリス・モーター・スピードウェイ（IMS）で行われ、スコット・ディクソン（チップ・ガナッシ）が最終プラクティス9で最速を刻んだ。

先週の日曜日に行われた予選でポールポジションを獲得したディクソンは、9号車PNCバンク・グローアップ・グレイト・ホンダを駆り228.323nphのトップラップを記録。2番手につけたシモン・パジェノーと3番手のジョセフ・ニューガーデンのチーム・ペンスキー勢を退けた。

決勝前最後の練習走行は午前中に降った雨の影響で2時間37分遅れてスタートするも、再度の降雨のために予定していた2時間を消化する事はできず、10分前に終了を迎えた。

この日は異様に寒い1日となり、気温は15℃程度、路面温度は30℃程度というコンディションでスタート。ダウンフォースが増えた事もありタイヤのデグラデーションは低く、全体的なペースが底上げされた。決勝も似通ったコンディションが予想されている。

レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングの佐藤琢磨は9番手。僚友グレアム・レイホールは19番手、サンティノ・フェルッチは27番手という結果だった。

この日の結果の良し悪しについて、2001-02年のエリオ・カストロネベス以来の連覇を目指す佐藤琢磨は、決勝での追い上げを目指していく上では「依然として厳しい走りだった」と述べ悩ましい表情を見せたが、集めたデータを元に決勝に向けて全てをまとめ上げていきたいと意気込んだ。

エアロダイナミクスへの変更が加えられたものの、クリーンエアーで走行する上位3台程度を除いては依然としてオーバーテイクが非情に厳しく、決勝に向けては追い抜けるマシンを作れるかどうかが一つの鍵になるとの見方が多い。

この日はアレクサンダー・ロッシがピットレーンで燃料をこぼして5分間のストップ＆ホールドペナルティを課せられ、パジェノーとエド・カーペンター、そしてコナー・デイリーとフェルッチが各々ニアニスを演じるなどしたが、コーションは雨を告げる残り10分前の1回のみだった。

第105回インディアナポリス500マイルレースのグリーンフラッグは、現地30日(日)の午後12時45分に予定されている。日本でのテレビ放送については「2021年 インディ500開催日程とテレビ放送」を参照されたい。

インディ500 カーブデイ順位結果