ホンダF1「昨年以上の興奮と歓喜を味わえるシーズンにしたい」レッドブル、アルファタウリと共にテストへ
2020年シーズンのFIA-F1世界選手権の開幕に先立ち、ホンダの最新型F1パワーユニット「RA620H」を搭載するレッドブル・レーシングとアルファタウリの新型マシンの合同テストが、本日19日よりスペインのカタロニア・サーキットで開始される。
昨年に引き続き2チーム計4台に1.6リッターV6ハイブリッド・ターボエンジンを供給するホンダは、約2カ月という短いオフシーズンの期間中にさらなる競争力の向上を目指し、それぞれのチームとともに懸命に準備を進めてきた。本田技研工業株式会社の森山克英ブランド・コミュニケーション本部長はテストを前に、次のように意気込みを語った。
「昨年、提携2年目となったスクーデリア・トロロッソとは、チームの歴史上初となる1シーズン2度の表彰台を獲得し、また、パートナーシップ初年度となったレッドブル・レーシングとは、シーズンを通じてお互いのパフォーマンスを高め合うことで、フェルスタッペン選手が3勝、Hondaとしても2006年以来の勝利を挙げるなど、初年度から大きな躍進を遂げることができました」
「2チーム4台体制で初めてシリーズを戦いましたが、トップチームとの差を改めて実感した一年でもありました。シーズン序盤から昨年を上回る競争力を発揮してさらなる高みを目指していける一年とするために、まずは今回のテストでしっかりと走り込み、多くのデータを収集することが重要になります」
「ここから開幕戦に向けた準備の総仕上げを急ピッチで進め、いつも応援してくださるファンの皆様と、昨年以上の興奮と歓喜を共に味わえるシーズンにしたいと思っておりますので、引き続きご声援をよろしくお願いいたします」
© Getty Images / Red Bull Content Pool、RB16
レッドブル・レーシングは今年、7年ぶりの世界タイトル獲得に並々ならぬ闘志を燃やしている。チーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは、ホンダは自分たちと同じような情熱あふれるレース屋だと述べ、打倒メルセデス、打倒フェラーリを誓う。
「昨年のHondaは、シーズンを通してコンスタントにPUの改善を続けてパフォーマンスを改善してくれた。今シーズンに向けたオフシーズン中の彼らの仕事ぶりは非常に印象的で、RB16に合わせたPUを搭載するプロセスは昨年よりもさらにスムーズだった。その精巧さは芸術品といっても過言ではない」
「フェルスタッペンとアルボンの両ドライバーは非常に高いモチベーションに溢れているし、2019年をポジティブな形で終えたことによって、チームの中でも新シーズンへの期待感が高まっている」
「Hondaは我々と同じく情熱的なレースチームであり、良い成績を残した時に、彼らの中にあるレース屋としてのプライドを感じることができる。我々は同じゴールを描いており、その目標に向けてメルセデスとフェラーリに対してどれだけチャレンジできるのか非常に楽しみにしている」
© Getty Images / Red Bull Content Pool、左から清水宏ホンダ・モータースポーツ部長、森山克英ホンダ執行役員ブランド・コミュニケーション本部長、ダニール・クビアト、ヘルムート・マルコ、ピエール・ガスリー、フランツ・トスト、山本雅史ホンダF1マネージング・ディレクター、アルファタウリ・ホンダ新車「AT01」発表イベントにて
アルファタウリ、旧スクーデリア・トロロッソは早いものでホンダとの3年目を迎える。フランツ・トスト代表はこれまでのホンダとの関係を振り返って、今シーズンへの期待感を口にする。
「新生アルファタウリとしてのデビューイヤーとなる今シーズンは、Hondaと迎える3年目のシーズンでもある」とフランツ・トスト代表。
「2017年にHondaと初めてのミーティングの場を持った時から、我々の関係性は素晴らしいものだった。互いを信頼しリスペクトするその姿勢は、年を経るごとに強固になっていると感じている」
「チームとして過去10年間で最高の成績を上げた昨シーズン、ホンダがもたらしてくれた信頼性とパフォーマンスは、成績向上のための重要なファクターになった。このスポーツでは継続性が非常に大きな意味を持つため、パートナーシップ3年目となる今年は、Hondaとともにさらなる前進を果たすことができると考えている」
2020年シーズンの行方を占うF1バルセロナ公式テストは、3日間✕2回の日程で2月19日(水)からスペインのカタロニア・サーキットで開催される。