トロロッソ・ホンダのブレンドン・ハートレーは、局地的な降雨によりドライとウェットが偏在する難しいレース状況を的確に見極め堅実な走りを披露。22日のドイツGPで見事10位入賞を果たした。

ソフトタイヤを履いたハートレーは16番グリッドからレースをスタート。ウィリアムズやマクラーレン等、周りのライバルを上回るペースを刻みながらも、追い抜けるだけの圧倒的な速さはなく、序盤は我慢のレースを続けた。

流れを掴んだのはセバスチャン・ベッテルのクラッシュによって出動したセーフティーカー。チームメイトのピエール・ガスリーがフルウェットタイヤに履き替えるギャンブルで失敗したのとは対照的に、WEC世界耐久選手権王者としての経験を活かしステイアウトを選択したハートレーは9番手にポジションをアップ。ポイント圏内へと躍り出た。

最終盤にロマン・グロージャンとカルロス・サインツにパスされるも、SC中に他車を追い抜いたとしてサインツに10秒ペナルティーが科された結果、11位フィニッシュのハートレーの順位は一つ繰り上がり、最終10位でチームに貴重なチャンピオンシップポイントをもたらした。

レースを終えたハートレーは、刻々と変化する難しいコンディション中で続けたチームとの密なコミュニケーションが功を奏したと語り、第4戦アゼルバイジャンGP以来の入賞を喜んだ。

WECでの経験を活かし戦略を判断

ブレンドン・ハートレー決勝: 10位, グリッド: 16位

今日のレースには本当に満足だよ。レース序盤はウィリアムズの後ろで少しタイムを失い苦戦したけど、何度か良いバトルをすることができた。硬めのコンパウンドを履いていた時はペースが良かったんだけど、終盤でウルトラソフトに履き替えたら苦戦してしまった。

グロージャンに抜かれてしまったのは悔しいけど、彼の方が明らかにペースが良かったからしょうがないよ。レース中は安全に走ることを優先し、雨が降り始めた時もステイアウトを選択し正しい判断ができた。コンディションが変わっていく中、チームと間で密接にコミュニケーションを重ねた事が結果につながったんだ。

耐久レースで経験した事を今回の判断に役立てることも出来たし、自分のレースに満足している。ポイントをチームに持ち帰ることができて本当に嬉しいよ！

レースは14番グリッドからスタートしたメルセデスAMGのルイス・ハミルトンが大逆転勝利を飾り通算66勝目。2位はチームメイトのバルテリ・ボッタス。母国レースのメルセデスが1-2フィニッシュを果たした。3位にはスクーデリア・フェラーリのキミ・ライコネンが滑り込んだ。

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