バクー市街地コースを歩くフランツ・トスト
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トロロッソ、モナコ以来5戦ぶりの入賞「マシンは改善、次戦ハンガリーGPに向けて自信を得た」

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スクーデリア・トロロッソのフランツ・トスト代表はF1第11戦ドイツGP決勝レースを終えて、マシンは改善しており次週に控えたF1ハンガリーGPに向けて自信を得る事が出来たと述べ、ホッケンハイムリンクでのレースを振り返った。

22日日曜の現地は、雲に覆われたものの時折り差す日差しが暑さを感じさせ、気温26℃、路面温度43℃、降水確率60%のコンディションで決勝レースを迎えた。

予選17番手のピエール・ガスリーは、先を見据えてエンジンストックを確保するためパワーユニットを交換。ペナルティーを受けて最後尾からスタートした。予選18番手のブレンドン・ハートレーはグリッド降格車が出たことでスターティンググリッドが2つ繰り上がり、16番手からのスタートとなった。両者は共にソフトタイヤでレースに臨んだ。

混乱のないオープニングラップを経て、ガスリーは1周目に18番手にポジションを上げるも3周目には20番手に後退。18番手で走行を続けたハートレーは28周目を走り終えピットイン。降雨の予報があったため、ガスリーはタイヤ交換を引き延ばす作戦を取った。

40周目を過ぎたところでターン6で降雨。雨が強くなることに賭けたトロロッソは、43周目にガスリーをピットインさせウエットタイヤに交換。だが、雨が収まり始めたことで作戦は失敗に終わり、46周目に再びピットに戻りウルトラソフトに交換。ポジションを最後尾19番手に落とした。

再び雨脚が強くなった52周目、トップを走行していたセバスチャン・ベッテルが雨でグリップを失いコースアウト。セーフティカーが導入されたタイミングで、終盤の追い上げを狙うハートレーがピットイン。ウルトラソフトに交換した。このSCを利用してタイヤ交換を行うマシンが相次いだ事で、ハートレーは9番手までポジションを上げた。

残り10周となった終盤、ハートレーは激しく追い上げてくる後続にパスされ11番手でフィニッシュ。だが、前車カルロス・サインツにタイムペナルティーが科された事で10位に繰り上がった。ハートレーはアゼルバイジャンGP以来の入賞を果たし、トロロッソ・ホンダとしてモナコGP以来5戦ぶりのポイントを持ち帰った。最後尾まで下がったガスリーは、終盤粘りの走りを見せ14位完走。アゼルバイジャンGP以来となる2台揃っての完走となった。

トロロッソ:F1ドイツGP決勝を終えて

フランツ・トストチーム代表

グリッド後方からのレースが簡単でない事は明らかだった。それでも二人のドライバーは共にそこそこ良いスタートを切り、レース中も各々の状況に合わせたパフォーマンスを見せてくれた。ブレンドンにとっては、最終的に1ポイントを獲得し、喜ばしい結果になった。

ピエールに関しては、雨が降り始めた際に雨量がさらに増えると予想し、ウエットタイヤへ変更する賭けに出たのだが、残念ながら天候は味方せず、作戦は失敗に終わってしまった。ピエールには申し訳ないと思っているが、時には挑戦する勇気も必要だ。

レースを通してマシンパフォーマンスは改善し、何度か良いラップタイムを刻んた周もあったので、次のブダペストでより強力なパフォーマンスを示せるだけの自信を得ることが出来た。


レースは14番グリッドからスタートしたメルセデスAMGのルイス・ハミルトンが大逆転勝利を飾り通算66勝目。2位はチームメイトのバルテリ・ボッタス。母国レースのメルセデスが1-2フィニッシュを果たした。3位にはスクーデリア・フェラーリのキミ・ライコネンが滑り込んだ。

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