ホッケンハイムリンクのグリッドでエンジニアと話をするトロロッソ・ホンダのピエール・ガスリー
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14位ガスリー、ウェットタイヤへの履き替えが裏目に出るも「リスクを取る必要があった」

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7月22日日曜に行われたF1第11戦ドイツGP決勝レースを終えて、トロロッソ・ホンダのピエール・ガスリーがセッションを振り返った。

エンジン交換ペナルティーによって最後尾20番手グリッドからスタートしたガスリーは、ターン6で雨が落ち始めるや否や、ライバルに先駆けて43周目にいち早くピットイン。フルウェットタイヤに履き替えコースに戻ったものの、以降雨脚が強まることはなく、46周目に再びドライタイヤに戻す事を強いられた。

この判断ミスによってポジションは大きく後退。最後尾19番手に沈むこととなったが、ガスリーは「結果としては上手くいかなかったけど、あの時はリスクを取る必要があった」と語り、雨用タイヤへの変更は正しい判断であったとの見解を示した。ガスリーは完走15台中14位でチェッカーを受けた。

フランツ・トスト代表はタイヤ戦略が裏目に出た事について「ピエールには申し訳ないと思っているが、時には挑戦する勇気も必要だ」と述べ、攻めの姿勢を貫いた上での結果だと強調した。

リスクを取ってウェットに履き替える必要があった

ピエール・ガスリー決勝: 14位, グリッド: 20位

戦略的な理由でパワーユニット交換をしたおかげで最後尾スタートのペナルティーを受けていたから、今日は難しいレースになるって覚悟を決めてたよ。失うものが何もなかったから大胆な戦略を取れたけどね。でも、天候の変化がすごく厄介で、雨が強まることに賭けてウエットタイヤに変更したんだけど、不運なギャンブルに終わってしまった。

思っていたより雨が強まることはなく、路面が乾いてきてしまったせいでウエットタイヤがオーバーヒートを起こしちゃったんだ。そのまま走行を続けるのは困難だったから、急遽予定外のピットストップをしてウルトラソフトに戻す事にした。結果的にこの作戦は上手くいかなかったけど、あの時はリスクを取る必要があったと思ってる。

今日は思う通りにいかないレースだったけど、気持ちを切り替えてに来週のブダペストに向けて集中するよ。


ガスリー側のガレージがタイヤ戦略を誤った一方、ブレンドン・ハートレーはドライとウェットが偏在する難しいレース状況を的確に見極めた上で、WEC世界耐久選手権でのレース経験を活かしステイアウトする事を選択。この判断が上手く機能し10位入賞を果たした。

レースは14番グリッドからスタートしたメルセデスAMGのルイス・ハミルトンが大逆転勝利を飾り通算66勝目。2位はチームメイトのバルテリ・ボッタス。母国レースのメルセデスが1-2フィニッシュを果たした。3位にはスクーデリア・フェラーリのキミ・ライコネンが滑り込んだ。

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