F1ドイツGPのダミーグリッドにつくトロロッソ・ホンダ
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ホンダF1「ハートレーの走りは入賞に相応しいが、マシンには改善すべき課題が山積」

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ホンダF1の現場統括責任者を務める田辺豊治テクニカル・ディレクターが、22日に開催された2018年F1第11戦ドイツGP決勝レースを振り返った。

トロロッソ・ホンダ勢は次戦を見据えてレース前にピエール・ガスリーのエンジンを交換。降格ペナルティを受けソフトタイヤを履き、最後尾20番手からレースをスタートした。雨が予想される中、第一スティントを長く引っ張ったものの、降雨と同時に履き替えたフルウェットタイヤが機能せず目論見が外れ、14位でフィニッシュした。

一方のブレンドン・ハートレーは16番グリッドからスタート。ソフトを履いたハートレーは、ペースこそ周りのライバルを上回るレベルであったものの、追い抜けるだけの圧倒的マージンがあるわけではなく、序盤は我慢のレースが続いた。流れを掴んだのはセバスチャン・ベッテルのクラッシュによって出動したセーフティーカー。WEC世界耐久選手権での経験を活かしステイアウトを選択したハートレーは9番手にポジションをアップし、ポイント圏内を走行した。

最終盤にロマン・グロージャンとカルロス・サインツにパスされるも、SC中に他車を追い抜いたとしてサインツに10秒ペナルティーが科された結果、11位フィニッシュのハートレーの順位は一つ繰り上がり、最終10位で入賞を果たした。

レースを終えた田辺は、貴重な1ポイントを持ち帰ったハートレーの粘り強い走りは「ポイントに相応しい」と評価。その一方で、スペック2エンジン投入以降のマシンパッケージには改善すべき問題が多いと語り、来週末に控えるハンガロリンクでのレースに向けて、解決策を探っていくと誓った。

マシンには改善すべき課題が山積

田辺 豊治ホンダF1現場責任者

雨が今回のレースの行方を変える事となりました。この波乱の中、2台のマシンがチェッカーフラッグを受ける事が出来きた点は良かったと思います。

ブレンドンは16番手からスタートし、粘り強い走りを披露し10位に滑り込み入賞を果たしました。ポイントに相応しいドライブだったと思います。

ですが、ここ数戦の我々のパッケージには速さがなく課題が山積しています。来週開催されるF1ハンガリーGPに向けて早急に現状分析を行い、パフォーマンスの改善に努めていきたいと考えています。


レースは14番グリッドからスタートしたメルセデスAMGのルイス・ハミルトンが大逆転勝利を飾り通算66勝目。2位はチームメイトのバルテリ・ボッタス。母国レースのメルセデスが1-2フィニッシュを果たした。3位にはスクーデリア・フェラーリのキミ・ライコネンが滑り込んだ。

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