トロロッソ、空力アップデートを複数投入「期待通りのパフォーマンスを発揮」
20日に行われたF1ドイツGP金曜初日フリー走行を終えて、スクーデリア・トロロッソのジョナサン・エドルズが2回のセッションで実施したプログラムの内容を説明した。
トロロッソ・ホンダ勢はエンジン・シャシー共に信頼性を発揮し、トラブルフリーでチーム計89周を走破した一方、ピエール・ガスリーが15番手、ブレンドン・ハートレーが16番手と、ミッドフィールド後方のポジションで初日を終える事となった。
トロロッソはホッケンハイムリンクにエアロアップデートを投入。期待されていた性能向上は確認できたものの、48℃にまで上昇した高い路面温度のためにタイヤがオーバーヒートを起こしグリップ不足に陥った。
幸か不幸か、FP3と公式予選が行われる土曜日は降雨が予想されており、タイヤの熱ダレは大きな問題とはならない可能性がある。だが、決勝が行われる日曜は再び日差しが降り注ぐ予報となっており、予選と決勝のどちらにセットアップの照準を絞るかが注目される。
空力アップデートは期待通りの性能を発揮
ジョナサン・エドルズチーフレースエンジニア
1年の休みを経てドイツGPの舞台ホッケンハイムに戻って来られて嬉しいよ。ここは例年かなり気温が上がる場所だからタイヤに厳しいんだけど、今年もそれは変わらないようだね。
シャシーとパワーユニットの双方からより多くのパフォーマンスを引き出すべく、我々は今回何点か新しいマシンパーツを持ち込み、それをピエールのマシンに搭載して評価した。2回のセッションを通してテストした結果、予想通りのパフォーマンスを確認する事ができた。
ダーティーな路面と高い気温のせいでグリップレベルが低かったため、FP1ではふたりともマシンバランスに満足できていなかった。そこで、セッションの大半をドライバーが満足できるようバランスを改善する事に費やした。
セッションの終盤にかけて、ブレンドンは空力の比較走行を、ピエールはソフトタイヤでのロングランを実施した。我々はFP1で2セットのソフトタイヤを走らせた数少ないチームの中の一つだから、タイムシートはマシンの本当の速さを反映したものとは言えない。
FP2に向けてグリップとバランスを改善するために、2台のマシンのメカニカルと空力に何箇所か変更を加える事にした。路面温度の上昇に加えてウルトラソフトタイヤは作動温度領域が低いため、FP2ではオーバーヒートがより顕著だったが、変更が功を奏した事は間違いなく、二人共まずまずのラップタイムを記録した。
タイムから明らかなように、ミッドフィールドは極めて接戦だから、コンマ数秒の違いがトップ10に食い込めるかどうかを左右する状況だ。マシンから全てのパフォーマンスを引き出すために、今夜は夜通し懸命に作業に取り組むつもりだよ。
初日をトップで締め括ったのはレッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペン。2番手メルセデスAMGのルイス・ハミルトンを0.026秒差で退けた。3番手には0.105秒遅れでバルテリ・ボッタスが続く結果となった。
ドイツグランプリ3回目のフリー走行は、日本時間7月21日(土)19時から20時まで、公式予選は同22時から1時間に渡ってホッケンハイムリンクで開催される。