ピエール・ガスリー、アルピーヌ移籍交渉の進捗とアップグレード…不機嫌なトストを語る
角田裕毅のチームメイトとして残留するのか、はたまたフェルナンド・アロンソの後任としてアルピーヌに移籍するのか。
アルピーヌ移籍交渉の進捗、マリーナベイ市街地コースに持ち込まれる空力アップグレードへの期待、そして成績不振にフラストレーションを抱える指揮官フランツ・トストについてピエール・ガスリーが口を開いた。
なるかアルピーヌ移籍、数週間以内の決着期待
ガスリーはレッドブルとの間で2023年末まで契約を結んでおり、既に来季もアルファタウリに残留する事が正式発表されているものの、アルピーヌの要請を受けレッドブル上層部は早期契約解除を検討している。
F1第17戦シンガポールGPを前に行われた記者会見の中でガスリーは「現在進行形で議論が行われている事は誰もが知っている」と認めた上で、「僕としては今後2、3週間のうちに将来に関する明確な答えが得られることを期待している」と語った。
ガスリーは2019年にレッドブルへの昇格を果たしたものの、僅か半年で古巣への出戻りを命じられた。変わらずシニアチームへの移籍を希望しているものの、少なくとも2024年末までそのチャンスは訪れない。
当初レッドブルはインディカーの若手ホープ、コルトン・ハータの起用を望んでいたが、スーパーライセンス取得のための必要ポイントが足らず計画は頓挫。そこで、イタリアGPでF1デビュー戦入賞を飾ったスーパーサブ、ニック・デ・フリースとの交渉を開始した。
エステバン・オコンのチームメイトとしての移籍が実現すれば、オールフランスチームが誕生する。
アップグレードへの期待
アルファロメオと19点差、ハースと1点差のコンストラクター選手権8位につけるアルファタウリはマリーナベイ市街地コースでの週末にノーズとウイングを含む空力アップデートを導入する。
「スパやモンツァで良いパフォーマンスを発揮できたように、僕らはローダウンフォース・コースで幾らか競争力がある一方、ハイダウンフォースのサーキットでは少し苦戦しているから、今週末のアップグレードで少しでも状況が変わればと思ってる」とガスリーは語る。
「とは言え、マクラーレンはこの手のコースでかなり速いし、アルピーヌも時々かなりの速さを見せているから、特に期待はしていないんだ」
「ただ、アップグレードによってスピードが増せば、ポイント争いのチャンスがあるはずだからそうなることを願っている」
不機嫌な指揮官フランツ・トスト
ガスリーは昨年、110点を稼ぎ出してドライバーズランキング9位に輝いたものの、今季AT03は先代よりも遥かに競争力が低く、これまでに持ち帰ったポイントは22点に過ぎない。
チームのエースドライバーは指揮官フランツ・トストが今年「少し不機嫌」であることを認める。
「僕ら全員と同じ様に、今シーズンの流れについて彼は少し不機嫌であまり満足していないけど、前向きに考えてシーズン末まで建設的であり続けることが重要だと思ってる」
「コンストラクター7位を懸けた争いは一部の人にとってはどうでも良いことだろうけど、それが達成できるかどうかは次のシーズンに向けた収入に関わってくる」
「19点差を覆してハースとアルファを捉えるのが目標だ。16戦を終えて33点しか稼げていないことを踏まえると色々と懸念があるけど、不可能なことは何もない。これまでもそうだった」
「兎に角1回、力強い結果を残す必要がある。それは可能だ。何にせよハースを捕まえる必要がある」