Mスポーツ・フォードのイザベル・ガルミッシュが被るレッドブルのロゴが刺繍されたキャップ、2022年1月21日世界ラリー選手権(WRC)モンテカルロ
Courtesy Of Red Bull Content Pool

F1参戦報道、否定しないフォード…レッドブルとの提携の可能性

  • Published:

F1世界選手権に参戦するレッドブル・レーシングとの提携を模索しているとの報道について、当事者であるフォードは否定していない。

ドイツ国内では既に今夏の時点で、次世代パワーユニットが導入される2026年を機にアメリカ合衆国ミシガン州ディアボーンの自動車メーカーがF1に参戦する可能性があると伝えられていた。

11月のアブダビでの閉幕を経てオフシーズンに入ると、ホンダが2026年のF1パワーユニット・サプライヤー登録を終えた事が判明。レッドブルとは組まない形でのF1復帰の可能性が正式に浮上した。

するとヨーロッパでも、ホンダとの再提携の可能性が狭まったレッドブルについて、フォードがパートナーシップの締結を検討している可能性があるとの報道が相次ぎ始めた。

名前こそ半年近く前から取り沙汰されていたものの、参戦形式のシナリオに関しては時間の経過とともに変化していった。

当初はパワーユニット・サプライヤーとしての関与が噂されていたが、現時点ではマーケティング及びブランディングの観点から提携の可能性が伝えられている。現在のアルファロメオ=ザウバーの関係のような形だろうか。

いずれせよ、どれも憶測の域を出ないものではあるが当のフォードは報道を否定していない。

ノース・カロライナ州のモータースポーツ・レポーター、アダム・スターンの報告によると、F1への関心が報じられている事についてフォード・パフォーマンスの広報担当者は「我々は憶測に基づいた話にはコメントしない」とのみ返した。

「噂や憶測に対してはコメントすることはない」といった類の文言は、答えたくない質問に対する返答のテンプレートとしてPR担当が好んで使う文句の一つと言える。

フォードのF1参戦は18年前に遡る。かつて傘下にあったジャガーを通して2000~2004年にかけて最高峰クラスを戦ったものの成績は芳しくなく、その後チームはレッドブルへと売却された。

フォードは現在、NASCAR、世界ラリー選手権(WRC)、世界ラリークロス選手権、ウェザーテック・スポーツカー選手権、世界耐久選手権(WEC)、そしてオーストラリア・スーパーカー選手権に参戦している。