デイトナ24時間レース公式テストに臨むフェルナンド・アロンソ
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動画と写真で振り返るデイトナ24時間公式テスト「ROAR BEFORE THE 24 2018」

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マクラーレンのフェルナンド・アロンソが参戦を表明した事で一気に注目度が上がったデイトナ24時間レース。年明け早々の1月5日から3日間の日程で行われた公式テスト”ROAR BEFORE THE 24 2018″の模様を、ユナイテッド・オートスポーツの動画と写真で振り返る。

リジェ23号車を共有するランド・ノリス、フェルナンド・アロンソ、フィル・ハンソン
© United Autosports / 左からノリス、アロンソ、ハンソン

アロンソは、マクラーレンのリザーブドライバーに就任した18歳ランド・ノリスと耐久レースでの経験豊富な17歳のフィル・ハンソンと23号車を共有。年の差は歴然。ノリスとハンソンの年を足しても、36歳アロンソには届かない…。

デイトナ24時間レースに参戦するブルーノ・セナ

ユナイテッド・オートスポーツのもう1台32号車を駆るのは、ポール・ディ・レスタ、ヒューゴ・デ・サドリーエ、ブルーノ・セナ。

最大バンク角31度のデイトナ・インターナショナル・スピードウェイ

デイトナ・インターナショナル・スピードウェイは1周4,023kmの超高速オーバルコース。最大バンク角は驚きの31度。ご覧の通り尋常でない勾配がついているため、アクセルワークを躊躇しようものなら、イン側に滑っていってしまう。トラックウォークでは、みんな苦笑い。

昨年のインディ500でオーバルコースを初めて体験したアロンソは「ここのバンク角は凄いね。バンク走行中は、200メートル位先までしかコースが見えないんだ。”路面はどこだ?”って探し回っちゃったよ」と楽しそうに語った。

ユナイテッド・オートスポーツのオーナーであるザク・ブラウン

アロンソとノリスのデイトナ参戦をバックアップしたのは、マクラーレンF1のCEO兼ユナイテッド・オートスポーツのオーナーであるザク・ブラウン

ユナイテッド・オートスポーツのLigier JS P217

ユナイテッド・オートスポーツのLMP2マシン、リジェJS P217は、欧州ル・マン、WEC世界耐久選手権、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権、ルマン24時間の各シリーズへの参加資格を満たしている。パワーユニットは650馬力のギブソンGK428 4.2リットルV8エンジン。これにヒューランド製の6速シーケンシャルギアボックスを組み合わせる。

ROAR before the Rolex 24に姿を見せたフェリペ・マッサ

アロンソのフェラーリ時代のチームメイトであるフェリペ・マッサもテストを視察。17年ウィリアムズでF1キャリアに終止符を打ったマッサは、今年世界カート選手権の責任者に就任。3月10日に開幕するストックカー・ブラジル初戦へのスポット参戦も決定している。

デイトナ24公式テストの夜間セッション

現地7日(土)の18時30分からのセッションは、アロンソにとって初の夜間走行。計13ラップを走りトップから2.535秒遅れの1分39秒857をマーク、プロトタイプクラス全59名のドライバーの内47番手と奮わなかったが、「路面は照らされてたから特に大きな問題はなかった。F1でも幾つかナイトレースがあるしね」と余裕のコメント。

グリッドに並ぶオレカ23号車

最終日には、レース週末のガレージ場所を決めるテスト予選が行われた。アロンソは1分37秒515の個人ベストを叩き出し12番手につけ、個人総合21番手でテストを締め括った。最速を決めたのはフェリペ・ナッセのウェーレイン・エンジニアリング31号車。1分35秒806をマークし、トップ4をキャデラック陣営が独占した。

インディカー・ドライバーを多く抱えるペンスキー・アキュラ勢が5・6番手。これにテキーラ・パトロンESMのニッサンDPiが続き、名門ヨーストと組んだマツダDPiが8番手に食い込んだ。

デイトナ24 テスト予選順位結果

32号車ドライバーのウィル・オーウェンはテキサス・クリスチャン大学の学生。「母国でレースができて嬉しいよ。僕はユナイテッド・オートスポーツ唯一のアメリカ人ドライバー。一員であることを誇りに思ってる」アロンソに遅れること0.373秒の総合36番手で終えたノリスは「僕にとっては初めてのデイトナだし初のアメリカだ。オーバルもバンクも楽しかったよ」とコメントした。

ザク・ブラウン「ユナイテッド・オートスポーツとしては2度目の参戦になる。楽しみだ。フェルナンドはF1以外の他のシリーズでの優勝を望んでいる。ブルーノやポールやランド、そして他のドライバー達は皆、デイトナを本当に楽しみにしている」

唯一デイトナ参戦経験を持つブルーノ・セナは「ユナイテッド・オートスポーツと共に働けるのは最高にクールな経験だよ。チームスピリットはこの上なく素晴らしい。かつて僕より年上のドライバーはここにはいなかったけど、今回はフェルナンドがいる。今のところ凄く良い感じだから、レースが楽しみだよ」

アロンソから1.281秒落ちの53番手で終えたアジア・ルマン王者のフィル・ハンソン「僕にとってはアメリカでの初めてのレースだしバンクを走るのも初めてだ。コースに出ていって最初の数周はうまく適応できなかったけど、その後はかなり上手く対処できたと思う」

IMSAウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップ開幕「デイトナ24時間レース2018」は、1月25日から28日にかけてデイトナ・インターナショナル・スピードウェイにて開催される。その模様はJ SPORTS3及びJ SPORTSオンデマンドで放送される。視聴にはスカパーひかりTVとの契約が必要となる。

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