本来なら最前列じゃない―2番手フェルスタッペン「RB21はとにかく遅い」

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2025年F1第5戦中国GP(上海インターナショナル・サーキット)におけるスプリント予選で、レッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンが2番手を獲得した。しかし本人は、「本来フロントロウに並ぶような速さではなかった」と冷静に分析した。

フェルスタッペンは、ポールポジションを獲得したメルセデスのルイス・ハミルトンにわずか0.018秒差で及ばなかったが、1回きりのフリー走行ではソフトタイヤでのアタックを中断し16番手に終わっていた。そうした状況を踏まえ、「本当に満足している」と振り返った。

「フリー走行では結構離されていたと思うから、フロントロウにいられるのはすごく嬉しい。ラップそのものはとても良かった。ミディアムからソフトに切り替えると、足がかりになるデータがない分、完璧に決めるのは難しい」

「もちろん、0.018秒差でポールを逃したのは悔しいけど、本来ならフロントローにいられるような速さじゃなかった。だから2番手にいられるだけで満足してる」

ガレージ内でドライブの準備をするマックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)、2025年3月21日(金) F1中国GPスプリント予選(上海インターナショナル・サーキット)Courtesy Of Red Bull Content Pool

ガレージ内でドライブの準備をするマックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)、2025年3月21日(金) F1中国GPスプリント予選(上海インターナショナル・サーキット)

「とにかく“遅い”」RB21の性能に課題も

フェルスタッペンは、実際の予選結果を前向きに受け止めつつも、「RB21」の競争力には懸念を示した。

「バランス自体が大きく外れているとは思わないけど、とにかく“遅い”と言うべきだと思う。ただ、これは僕らにとって小さなモチベーションアップにもなる。ラップを完璧に仕上げる努力を続けること、持てるものを最大限に活かそうとする姿勢が必要だ。速さに苦しんでる時こそね」

先週末の開幕オーストラリアGPでフェルスタッペンを破って優勝したマクラーレンのランド・ノリスは6番グリッドからスタート。そのチームメイトであるオスカー・ピアストリは3番グリッドと、フェルスタッペンのすぐ後方に位置する。

19周のスプリント、マクラーレン勢との攻防に懸念も

土曜に行われる19周のスプリントレースに向けて、フェルスタッペンはマクラーレン勢との戦いに警戒感を示した。

「マクラーレンは、最後のアタックまでかなり速かったように見えた。だから、後ろに抑え込むのはかなり難しいと思う。ただ、楽しいレースになるといいね。僕ら全員が接近して――“接近”とまでは言わないけれど、少なくともレースができる範囲にいれば、僕としては嬉しい」

パフォーマンスに課題を抱えるレッドブルは明日のスプリントで、マクラーレン勢の猛追をどこまで防げるだろうか。


2025年F1中国GPのスプリント予選では、ルイス・ハミルトン(フェラーリ)がコースレコードを更新してポールポジションを獲得。2番手にマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、3番手にオスカー・ピアストリ(マクラーレン)が続く結果となった。

スプリントは日本時間3月22日(土)12時から、公式予選は同16時から1時間に渡って上海インターナショナル・サーキットで開催される。セッションの模様はDAZNフジテレビNEXTで生配信・生中継される。

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