F1中国GP:ウィリアムズ、技術指令「TD034L」違反が発覚―FIAが召喚状

  • Published: Updated:

2025年F1第2戦中国グランプリのスプリント予選を経て、技術指令「TD034L」に定められた手続きを履行しなかったとして、ウィリアムズF1チームがスチュワードに召喚された。現地22日(土)8時30分より聴聞会が行われる。

FIA技術代表のジョー・バウアーによれば、ウィリアムズはフリー走行1回目(FP1)終了後1時間以内に、「TD034L」にて定められた、前方および後方ワイヤレスカメラにより撮影された映像ファイルをFIAに提出しなかったという。

この映像は、空力部品の剛性や車体の違法な動きを監視する目的で撮影されるもので、具体的には、F1技術規則第3条2項2号の遵守確認、および第3条15項16号に関連する空力的挙動の分析に用いられる。

2024年シーズンの中盤以降、F1では、一部のチームが使用しているとされるフレキシブル・ウイング、通称「ミニDRS」が問題視されている。

この件を巡って今週末の中国GPでは、リアウイングの剛性検査が強化されたばかりで、FIAは現在、車載映像の解析に注力している。今回の件は、そうした文脈の中で非常に重要な意味を持つ可能性がある。

続報:”SDカード未装着”のウィリアムズに処分

なお、今回の映像未提出に関しては、意図的なものか、あるいは技術的な問題による遅延であるのかなど、詳細は明らかになっていない。

いずれにせよ、本件はF1技術規則第1条6項に抵触するものであり、バウアーは正式にスチュワードに報告を挙げた。これを受けスチュワードはウィリアムズを召喚した。

ウィリアムズ勢はスプリント予選で、アレックス・アルボンが9番手、カルロス・サインツが13番手を獲得している。

F1中国GP特集