
ラッセル、アントネッリの4戦連続ポールを土壇場阻止。アストンホンダ苦戦続く / F1カナダGP 2026《予選》結果と詳報
2026年F1第5戦カナダGPの公式予選が現地時間5月23日(土)、ジル・ビルヌーブ・サーキットで行われ、ジョージ・ラッセルがトップタイムを記録。メルセデスのチームメイトであるアンドレア・キミ・アントネッリの4戦連続ポールを0.068秒差で阻止した。
数時間前のスプリントで、両者は勝利を巡って車体をぶつけ合う激しい攻防を演じたばかりだった。チームメイトの動きに憤慨し、3位に終わったアントネッリは、そのうっぷんを晴らすかのようにQ1をトップで通過し、Q3でも一時は暫定ポールにつけた。だが土壇場でラッセルが1分12秒646をマークし、モントリオールで3年連続となるポールを確保した。
「あの最終ラップは、どこからともなく出てきたんだ」とラッセルは振り返った。
「あれだけ難しいセッションの最終ラップで全てをまとめ上げ、上位に飛び込むことができた時の感覚は、本当に最高だ」
無線でも、「土壇場で、どこからともなくやってくるあの感覚は、世界で最も胸が高鳴る」と興奮を隠さなかった。
決勝を見据えたセットアップ変更
このポールは、決して盤石の速さから生まれたものではなかった。ラッセルによれば、メルセデスは予選に向けてマシンに変更を加えていた。だがそれは、目先の予選よりも翌日のコンディションを見据えた判断だった。
「明日の天気予報をもとに、いくつか変更を加えたんだ。それが少し響いたのかもしれない。クルマのバランスが少し崩れてしまった」とラッセルは明かす。
その結果、この日のラッセルは万全とは言えなかったが、それでも自らのドライビングを調整し直し、最後の一発でまとめ上げた。
「キミのほうが僕より競争力があったし、昨日ほど他を明確に引き離していたわけでもなかった」
賭けの成否は、翌日の決勝で明らかになる。
マクラーレンとフェラーリの明暗
マクラーレンは2列目を独占した。ランド・ノリスが3番手、オスカー・ピアストリが4番手につけた。対照的にフェラーリは明暗が分かれた。
シャルル・ルクレールは8番手でQ3進出を果たした時点で悲観的だった。「ペースが全くない。Q3はウォールに突っ込むか、8番手かのどちらかだ」
その予感は的中し、ルクレールは8番手に終わった。一方、チームメイトのルイス・ハミルトンは、ポールから0.3秒差の5番手を持ち帰った。
中団では、アウディの2台がそろってQ2進出を果たした。この余波で、エステバン・オコン(ハース)が17番手でQ1敗退を喫した。もっとも、アウディ勢もQ3には届かなかった。ニコ・ヒュルケンベルグはわずか0.029秒及ばず11番手、ガブリエル・ボルトレートは13番手でセッションを終えた。
ハジャー躍進、アストンホンダは苦戦
レッドブルのアイザック・ハジャーは、セッションを通じてチームメイトのマックス・フェルスタッペンを上回る速さを見せた。Q2をトップで通過するなど際立った走りを披露したが、最終Q3ではフェルスタッペンが6番手を確保。ハジャーは0.028秒及ばず、7番手にとどまった。
フェルスタッペンは、フロントタイヤの熱入れに手を焼いていた。Q2では「氷の上を走っているようだ」と無線で訴えていた。
10番手を獲得したのは、フランコ・コラピント(アルピーヌ)だった。マイアミで軽量化された最新版シャシーを手にしたコラピントは、ここでも再びチームメイトを上回った。一方のピエール・ガスリーは、ストレートでのスピード不足とトラクション不足を訴え、14番手に沈んだ。
アストンマーティン・ホンダ勢は苦しい週末が続く。フェルナンド・アロンソは0.421秒届かず19番手に終わり、2日連続でのQ2進出を逃した。チームメイトのランス・ストロールは、アロンソから0.999秒もの遅れを取って21番手に沈んだ。
なお、Q1のピットレーンではインシデントが発生した。ファストレーンを走行中のコラピントの前方に、アロンソが進入したのだ。接触には至らなかったが、アンセーフ・リリースの疑いで、セッション後に調査が行われることになった。
決勝レースは日本時間5月24日(日)29時にフォーメーションラップが開始され、1周4361mのジル・ヴィルヌーヴ・サーキットを70周する事でチャンピオンシップを争う。レースの模様はフジテレビNEXTで生配信・生中継される。
2026年F1第5戦 カナダGP 予選リザルト
| Pos | No | Driver | Team | Q1 | Q2 | Q3 | Laps |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 63 | ラッセル | メルセデス | 1:13.953 | 1:13.079 | 1:12.578 | 24 |
| 2 | 12 | キミ・アントネッリ | メルセデス | 1:13.380 | 1:13.076 | 1:12.646 | 24 |
| 3 | 1 | ノリス | マクラーレン | 1:13.503 | 1:13.049 | 1:12.729 | 28 |
| 4 | 81 | ピアストリ | マクラーレン | 1:13.559 | 1:13.285 | 1:12.781 | 29 |
| 5 | 44 | ハミルトン | フェラーリ | 1:13.767 | 1:13.041 | 1:12.868 | 27 |
| 6 | 3 | フェルスタッペン | レッドブル | 1:14.067 | 1:13.479 | 1:12.907 | 23 |
| 7 | 6 | ハジャー | レッドブル | 1:13.654 | 1:12.975 | 1:12.935 | 22 |
| 8 | 16 | ルクレール | フェラーリ | 1:13.825 | 1:13.496 | 1:12.976 | 29 |
| 9 | 41 | リンブラッド | レーシングブルズ | 1:13.895 | 1:13.548 | 1:13.280 | 28 |
| 10 | 43 | コラピント | アルピーヌ | 1:14.466 | 1:13.857 | 1:13.697 | 27 |
| 11 | 27 | ヒュルケンベルグ | アウディ | 1:14.562 | 1:13.886 | 21 | |
| 12 | 30 | ローソン | レーシングブルズ | 1:14.346 | 1:13.897 | 22 | |
| 13 | 5 | ボルトレート | アウディ | 1:14.775 | 1:14.071 | 22 | |
| 14 | 10 | ガスリー | アルピーヌ | 1:14.698 | 1:14.187 | 20 | |
| 15 | 55 | サインツ | ウィリアムズ | 1:14.276 | 1:14.273 | 21 | |
| 16 | 87 | ベアマン | ハース | 1:14.449 | 1:14.416 | 22 | |
| 17 | 31 | オコン | ハース | 1:14.845 | 12 | ||
| 18 | 23 | アルボン | ウィリアムズ | 1:14.851 | 13 | ||
| 19 | 14 | アロンソ | アストンマーティン | 1:15.196 | 11 | ||
| 20 | 11 | ペレス | キャデラック | 1:15.429 | 11 | ||
| 21 | 18 | ストロール | アストンマーティン | 1:16.195 | 10 | ||
| 22 | 77 | ボッタス | キャデラック | 1:16.272 | 10 |
コンディション
| 天気 | 晴れ |
|---|---|
| 気温 | 21℃ |
| 路面温度 | 31℃ |
セッション概要
| グランプリ名 | F1カナダGP |
|---|---|
| セッション種別 | 予選 |
| セッション開始日時 |
サーキット
| 名称 | ジル・ヴィルヌーヴ・サーキット |
|---|---|
| 設立 | 1978年 |
| 全長 | 4361m |
| コーナー数 | 14 |
| 周回方向 | 時計回り |