F1ブラジルGPでインテルラゴス・サーキットを走るメルセデスAMGのルイス・ハミルトンcopyright Mercedes

メルセデスが5年連続のF1タイトル!遺恨必至、オコンとフェルスタッペン / F1ブラジルGP《決勝》結果とダイジェスト

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2018シーズンF1世界選手権 第20戦ブラジルGP決勝レースが11月11日に行われ、メルセデスAMGのルイス・ハミルトンがポール・トゥ・ウイン。通算72勝目、今季10勝目を上げて、シルバーアローを5年連続、5回目のコンストラクターズチャンピオンに導いた。

2014年に1.6リッターV6ハイブリッドターボエンジンが導入されて以降、メルセデスは全てのシーズンを制覇。不敗伝説が今年もまた続く事となった。5位でフィニッシュしたバルテリ・ボッタスもチームの5冠に大きく貢献。1分10秒540のラップレコード記録し、勝利に華を添えた。

2位はレッドブルのマックス・フェルスタッペン。トラック上で幾度となくオーバーテイクを重ねて3戦連続のドライバー・オブ・ザ・デイに輝いたものの、エステバン・オコン(フォース・インディア)との不運な接触のために、確実視された優勝を逃す事となった。3位表彰台にはフェラーリのキミ・ライコネンが滑り込んだ。

2018年F1ブラジルGPの表彰台に上がったルイス・ハミルトン、マックス・フェルスタッペン、キミ・ライコネンの3人
© Getty Images / Red Bull Content Pool

前戦メキシコから2週間後に行われた今季20戦目の戦いの舞台は、標高800mのサンパウロ郊外に位置するインテルラゴス・サーキット。決勝は、日本時間12日(日)深夜2時10分にブラックアウトを迎え、1周4309mのコースを71周する事で争われた。

雷雨が予想されていたものの、決勝当日のサンパウロ上空にはところどころに雲がありながらも晴れ、チャンピオンシップポイントを争う決勝のフォーメーションラップは気温25℃、路面40℃のドライコンディションでスタートした。FIAの公式予想ではレース中の降水確率は40%となっていたが、チェッカーまで雨が降ることはなかった。

伊タイヤメーカーのピレリは、スーパーソフト(赤)、ソフト(黄)、ミディアム(白)の3種類のコンパウンドを投入。レースでは最低2種類のコンパウンドを使用する義務があり、多くのチームはミディアムを第二スティントに選択した。反時計回りのインテルラゴスは右リアタイヤに厳しく計6台が2ストップを採用。高い路面温度がタイヤに厳しい環境を作り出し、ゲームを興味深いものに演出した。

レース開始前のレコノサンスラップでは、ザウバーのマーカス・エリクソンのマシン後方からエクストラクタの一部が脱落するトラブルが発生。急遽グリッド上での修正を余儀なくされる場面があった。

上位10台の内、フェラーリの2台のみソフトタイヤでレースをスタート。タイヤ選択の自由がある後方の10台の中では、ハートレーがミディア厶、フォース・インディアのセルジオ・ペレスがスーパーソフト、その他の8台は黄色のソフトタイヤを選択した。

無念トロロッソ・ホンダ、入賞ならず

トロロッソ・ホンダ勢は17番グリッドのブレンドン・ハートレーが11位、9番グリッドのピエール・ガスリーが13位に終わり、期待された入賞を果たせずにレースを終えた。シャルル・ルクレールが7位でポイントを獲得した事によりザウバーとの選手権ギャップは9点にまで拡大。8位奪還の可能性が限りなく消滅した。

一番の敗因はペース不足。前でフィニッシュしたフォース・インディアやハースと比較するとSTR13のペースは一段階も遅かった。また、ガスリーにとってはQ3進出が返ってマイナスに作用した側面もあった。

後方のライバルが全員新品タイヤでレースに臨んだのに対して、ガスリーは中古のスーパーソフト。序盤からペースダウンが激しく徐々にポジションを落とし、11番手にまで後退した22周目に耐えきれずピットイン、16番手でコースに復帰する形となった。

ルノーのカルロス・サインツとバトルするピエール・ガスリー、F1ブラジルGP決勝 2018年11月11日
© Getty Images / Red Bull Content Pool、サインツとバトルするガスリー

一方のハートレーはミディアムスタートという事で、周りよりスティントを引っ張り51周目にピットイン。赤色スーパーソフトに履き替え12番手でコースに復帰し、終盤の20周に挑む事となった。タイヤがフレッシュな分、周りよりも良いペースを刻んだが時すでに遅し。第一スティントで前を塞がれていたのも響いた。

ハートレーは前走ガスリーには追い付いたものの、その先を行くセルジオ・ペレスとの差は大きく、ポイント圏内まで到達出来ような状況ではなかった。チームは残り2周で両者のポジションを入れ替え、ハートレーが11位でフィニッシュ。ガスリーはその後カルロス・サインツに追い抜きを許し、13位でチェッカーを受けた。

注目の序盤、巧妙なメルセデスとエリクソンの悲劇

注目のオープニングラップ。3番グリッドのバルテリ・ボッタスが1コーナーでセバスチャン・ベッテルをオーバーテイク。2番手に順位を上げメルセデスが早々に1-2体制を築いた。

ポール・ポジションのハミルトンが、フォーメーションラップをかなりの低速でコントロールしたため、ソフトタイヤの跳ね馬勢は熱入れが不十分となり、蹴り出しで出遅れる事となった。メルセデスの周到さを象徴する出来事だった。

9番グリッドのガスリーは、前方で接触事故に見舞われたエリクソンを交わし1周目に8番手に浮上。F1でのラスト2戦に向けて、キャリアベストの6番グリッドから挑んだエリクソンは、レース開始早々にエアロに大きなダメージ。その影響で11周目のターン6でスピンを喫した。

コース上にはイエローフラッグ。エリクソンは「もうこれ以上は運転できない」と無線で訴え、無念のリタイヤを選択した。DNFは全部で2台。ルノー・スポールのニコ・ヒュルケンベルグが、12番手を走行していた33周目にマシントラブルでリタイアを喫した。

これぞフェルスタッペン劇場

3周目、5番グリッドのフェルスタッペンがターン1に侵入する際のブレーキングでライコネン交わし4番手に浮上。その翌周には同じ場所でベッテルをパス。3番手にポジションを上げた。勢いは留まることを知らず、10周目にはボッタスをオーバーテイクし、あっという間に2番手にまで上り詰めた。

コンストラクター逆転を目指すフェラーリ勢は、27周目に3番手を走行していたベッテルにボックスの指示。ミディアムタイヤを履かせて9番手でコースに送り出した。

チームメイトよりも第1スティントを長く引っ張ったライコネンは、ベッテルに対してアンダーカットを許す形となったものの、マウリツィオ・アリバベーネ代表は35周目にチームオーダーを発動。タイヤの履歴の新しいライコネンを前に出した。

メルセデスは高い路面温度に対応できずブリスターとグレイニングに苦戦。上位勢の中で最も早くタイヤ交換に動く事を強いられた。ミディアムタイヤに交換した後もブリスターに苦しんだハミルトン。40周目にフェルスタッペンにオーバーテイクを許し、オランダの若武者が遂にトップに躍り出た。

遺恨残すオコンとの接触

ラップリーダーとなった後も全くペースの落ちないフェルスタッペンは、後続とのギャップを拡大。順調に勝利への階段を登っているかに思われたが、44周目にターン2でラップダウン車のオコンと接触しスピンする事件に見舞われた。

F1ブラジルGP決勝で発生したマックス・フェルスタッペンとエステバン・オコンとの接触事故
© Getty Images / Red Bull Content Pool、フェルスタッペンとオコンとの接触事故の様子

何を思ったか、1周遅れのオコンがホームストレートでフェルスタッペンに並びかけ、サイド・バイ・サイドでターン1に侵入。フェルスタッペンが引くわけもなく両者はターン2で接触。フェルスタッペンは外側に押し出される形となってコース外に飛び出た。

その結果、漁夫の利を得たのはハミルトン。フェルスタッペンは追い抜いたばかりのライバルの後方5秒の位置に後退。まさに悪夢。スチュワードはオコンに重度の非があるとして、10秒のストップ・アンド・ゴー・ペナルティを課す裁定を下した。

フェルスタッペンの3号車RB14の右のフロアは大きく破損。パフォーマンスが損なわれた手負いのマシンでトップの座を奪還しにかかったものの、ハミルトンにはあと一歩届かず1.469秒遅れの2番手でチェッカーを受けた。

マシンを降りて計量に向かったフェルスタッペンはオコンと遭遇。左手で何度もオコンを突き飛ばし、怒りを爆発させた。オコンの方も納得いかない様子を見せ応戦。ブラジルGPのスチュワードはこの小競り合いの一件に関して、レース後に2人を緊急招集。現在審議が行われている

レース中盤以降は、フェルスタッペンと同じくタイヤトラブル皆無のダニエル・リカルドがコース上を暴れまわった。46周目、ソフトタイヤに履き変えたリカルドは、前を行くミディアムのベッテルを強襲。コース上で、抜きつ抜かれつのホイール・トゥ・ホイールの激しいバトルを繰り広げ、5番手に浮上した。

ペース不足のベッテルは54周目に2回目のピットインに動き、スーパーソフトに履き替えてルクレールの後ろ7番手でコースに復帰。その後すぐに追い抜き返して最終的に6位でチェッカーフラッグを受けた。

順位とタイム

Pos No Driver Team Laps Time PTS
1 44 ルイス・ハミルトン メルセデス 71 1:27:09.066 25
2 33 マックス・フェルスタッペン レッドブル・タグホイヤー 71 +1.469 18
3 7 キミ・ライコネン フェラーリ 71 +4.764 15
4 3 ダニエル・リカルド レッドブル・タグホイヤー 71 +5.193 12
5 77 バルテリ・ボッタス メルセデス 71 +22.943 10
6 5 セバスチャン・ベッテル フェラーリ 71 +26.997 8
7 16 シャルル・ルクレール ザウバー・フェラーリ 71 +44.199 6
8 8 ロマン・グロージャン ハース・フェラーリ 71 +51.230 4
9 20 ケビン・マグヌッセン ハース・フェラーリ 71 +52.857 2
10 11 セルジオ・ペレス フォースインディア・メルセデス 70 +1 lap 1
11 28 ブレンドン・ハートレー トロロッソ・ホンダ 70 +1 lap 0
12 55 カルロス・サインツ ルノー 70 +1 lap 0
13 10 ピエール・ガスリー トロロッソ・ホンダ 70 +1 lap 0
14 2 ストフェル・バンドーン マクラーレン・ルノー 70 +1 lap 0
15 31 エステバン・オコン フォースインディア・メルセデス 70 +1 lap 0
16 35 セルゲイ・シロトキン ウィリアムズ・メルセデス 69 +2 laps 0
17 14 フェルナンド・アロンソ マクラーレン・ルノー 69 +2 laps 0
18 18 ランス・ストロール ウィリアムズ・メルセデス 69 +2 laps 0
NC 27 ニコ・ヒュルケンベルグ ルノー 32 DNF 0
NC 9 マーカス・エリクソン ザウバー・フェラーリ 20 DNF 0

コンディション

天気
晴れ
気温
25℃
路面温度
40℃
周回数
71

レース概要

グランプリ名
ブラジルGP
レース種別
決勝
レース開始日時
サーキット名
インテルラゴス・サーキット
サーキット設立
1936年
コース全長
4309m
コーナー数
15
周回数
71周
周回方向
反時計回り

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