バルテリ・ボッタス、早期PU交換は避けられず? イモラのクラッシュで「修復不可能なダメージ」
メルセデスAMGペトロナスF1チームは、18日のイモラでのレースで発生したジョージ・ラッセルとのクラッシュに伴い、バルテリ・ボッタスのパワーユニット交換が必要となる可能性に言及した。
23戦が予定されている2021シーズンの第2戦、エミリア・ロマーニャGPの中盤では、時速300km近くで走行中のボッタスとジョージ・ラッセル(ウィリアムズ)が接触を喫してクラッシュ。二人は無事であったものの、2台のマシンは見るも無残な姿に成り果てた。
W12とボッタスの状態について問われたトラックサイド・エンジニアリング・ディレクターを務めるアンドリュー・ショヴリンは「膝を打撲した程度で済んで良かった」と述べ、マシンの損傷はさておき、まずはボッタスが何事もなく生還した事を喜んだ。
だたしこのアクシデントによって30G前後の荷重がクルマを襲ったと推測し「残念ながら、マシンの状態はあまり良くない。相当なダメージがある」とした。
なおチーム代表を務めるトト・ウォルフは今季より施行された予算上限ルールに触れて、クルマが「ほぼ全損」した事で臨時の経費がかさみ、アップグレード計画が損なわれる可能性への懸念を示している。
壊れたパワーユニットについてショヴリンは、英国ブリックスワースのPU開発拠点に持ち帰り、慎重に検査を行った上で再使用可能なパーツを選定するとしているが、見通しは明るくない。
ショヴリンは、ダメージは広範囲に渡っており「かなりの部分が修復不可能なほど損傷している」として、再来週に迫ったポルティマオ・サーキットでのポルトガルGPでパワーユニット交換が必要になる恐れもあるとの認識を示した。
予定外のパワーユニット交換はチャンピオンシップ争いに影響を与える可能性がある。F1では年間に使用可能なパワーユニットの基数を定めており、規定数以上のコンポーネントを投じるとグリッド降格ペナルティが科される。