F1オーストリアGPでの接触事故に対するペレスとラッセルの言い分「明らかにコントロールできていなかった」
自身のリタイヤの原因となったF1第11戦オーストリアGP決勝の1周目の接触事故についてセルジオ・ペレス(レッドブル)は、その全責任はジョージ・ラッセル(メルセデス)にあるとの考えを示した。
インシデントは過去に幾度もの接触事故を演出してきた悪名高いターン4で発生した。ラッセルの後方、5番グリッドからスタートしたペレスは、アウト側からの立ち上がりでこれを交わそうとしたものの、接触によってグラベルへと飛び出ていった。
ラッセルは無線で「どうする事もできなかった。向こうがこっちに突っ込んできたんだ」と弁明し、ペレスは「見たでしょ?ジョージとのやつ?僕は十分にスペースを与えたのに」とフラストレーションを口にした。
ペレスの主張通り、スチュワードは11号車が63号車に対して「十分なスペースを残していた」と判断。ラッセルに5秒ペナルティと2点のペナルティポイントを科す裁定を下した。過去12ヶ月間の累積点は3点に達した。
大量得点のチャンスを失い早々にレースを終えたペレスは、クルマをコントロール出来ていなかったのは明白だとして、改めてラッセルに非があると主張した。
「本当にガッカリだよ。だって僕らとしては、あの事故を避けるためにできることは明らかに全てやり切ったと思うからね」
「あれはまだ1周目だったし、彼のクルマをコントロールする責任はジョージにあったのに、彼は明らかにそれが出来ていなかった。結果、僕が明らかに彼の前にいる時に接触が起きてしまった」
一方のラッセルは「前にサインツがいたため、エイペックスの縁石に乗り上げなきゃならず、タイトなラインを取る事になった。個人的にはレーシングアクシデントだと思っているから、ペナルティが科されるのは厳しいと思った」と主張した。
ペレスは事故を経て一旦、ピットへと戻り、ハードタイヤに履き替えコースに戻ったものの、損傷による影響は大きく、25周目にクルマをガレージに入れてリタイアした。
リタイヤについてチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは、パワーユニットを含む各コンポーネントの寿命を無駄にしないための措置だったと説明した。
「今日のチェコを思うと本当に残念だ。ジョージのせいでクルマに大きなダメージがあり、ポイント獲得のチャンスも潰えてしまったため、マイレージをセーブするためにリタイヤさせる他なかった」
2022年F1第11戦オーストリアGPの決勝レースでは、2番グリッドのシャルル・ルクレールが通算5勝目を上げた。2位はマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、3位表彰台はルイス・ハミルトン(メルセデス)という結果だった。
ポール・リカール・サーキットを舞台とする次戦フランスGPは7月22日のフリー走行1で幕を開ける。