F1オーストラリアGP 2018《FP2》結果とダイジェスト / 盤石メルセデスが初日トップ…ホンダ含む中団争いは熾烈
開幕オーストラリアGP 2回目のフリー走行が日本時間3月23日14時から行われ、午前のFP1に引き続きメルセデスAMGのルイス・ハミルトンが最速タイムを記録した。ハミルトンは午前中の自身をコンマ1秒削る1分23秒931をマーク、2番手に続いたマックス・フェルスタッペン(Red Bull)を0.127秒上回った。3番手にはハミルトンから0.228秒遅れでバルテリ・ボッタスが続き、メルセデスが盤石の仕上がりを見せつけた。
アルバート・パーク・サーキットは気温30℃、路面温度41℃にまで上昇。メルボルンは最高の秋晴れに包まれた。セッション開始半分を過ぎたところで、スタートライン上に敷設されたタイミングワイヤーが緩んだために一時赤旗中断となる場面もあったが、大きな事故なく初日セッションは終了した。
トップ3に続いたのはフェラーリ勢。キミ・ライコネンがコンマ3秒遅れの4番手、セバスチャン・ベッテルがコンマ5秒遅れで5番手につけた。ダークホースの呼声高いハースのロマン・グロージャンが6番手に続き、ホームレースのダニエル・リカルドがこれに食らいついた。
ショートランのタイムこそ幾らか開きが出たが、ロングランのペースは完全に拮抗。メルセデスとレッドブルが28秒台を刻み、フェラーリが若干遅れた29秒台で周回を重ねていた。大混戦の決勝レースが期待される。
トロロッソ・ホンダ勢はブレンドン・ハートレーが16番手、ピエール・ガスリーが17番手と奮わず下位に沈んだ。ガスリーは無線でブレーキの不満を訴えた。両者共にトップのハミルトンからは2秒近く遅れを取ったが、8番手のフェルナンド・アロンソ(Mclaren)との差はコンマ7秒、中団争いは1秒以内に10台がひしめく大接戦となっている。
とは言え、トロ・ロッソはショートランよりもロングランに集中。ハートレーは20人中唯一となる40周の大台に乗せた。ガスリーと合わせて計80周を走り込み、全チームの中で最も多くの周回を重ねた。
© Getty Images / Red Bull Content Pool
FP1でエキゾーストに問題を抱えたマクラーレンであったが午後は順調に走行。ストフェル・バンドーンが10番手につけ2台揃ってトップ10圏内に食い込んだ。ただし、アロンソに対して「至急デフォルト34にしてくれ!」との緊迫した無線が飛ぶ場面も見られ、バルセロナテストから続く信頼性への不安は拭いきれていない。
普段は公園として利用されているアルバート・パーク。滑りやすい路面のためにコースオフするマシンが数多く見られた。カルロス・サインツ(Renault)は13コーナーでグラベルに捕まり、エステバン・オコン(Force India)はストレートエンドの3コーナーで砂利に突っ込んだ。前走していたライコネンに接近しすぎたボッタスは、オコンと同じく3コーナーでグラベルの餌食となった。
初導入されたコックピット保護デバイス「ハロ」の問題点を指摘する声も多く聞かれた。「多分ハロのせいだと思うが、皆全然ミラーを見てないじゃないか!」他車に走行を邪魔されたと感じたアロンソは無線で不満をぶつけた。ファステストを記録したハミルトンも違和感を口にした。「このサーキットだと視界が悪いよ」
チェッカーフラッグが振られたセッション終了後、ランス・ストロール(Williams)のマシンがコース上で突如停止するアクシデントがあった。オーバーヒートと見られており、エンジンの状態が懸念される。今シーズンのF1は年間3基以内のエンジン交換しか認められておらず、1基で7レースをカバーする必要がある。
3回目のフリー走行は、日本時間24日土曜12時からアルバート・パーク・サーキットで行われる。
2018年F1第1戦オーストラリアGPフリー走行2(FP2)リザルト
Pos | No | Driver | Team | Time | Gap | Laps |
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1 | 44 | ハミルトン | メルセデス | 1:23.931 | 34 | |
2 | 33 | フェルスタッペン | レッドブル | 1:24.058 | +0.127 | 34 |
3 | 77 | ボッタス | メルセデス | 1:24.159 | +0.228 | 33 |
4 | 7 | ライコネン | フェラーリ | 1:24.214 | +0.283 | 38 |
5 | 5 | ベッテル | フェラーリ | 1:24.451 | +0.520 | 37 |
6 | 8 | グロージャン | ハース | 1:24.648 | +0.717 | 33 |
7 | 3 | リカルド | レッドブル | 1:24.721 | +0.790 | 28 |
8 | 14 | アロンソ | マクラーレン | 1:25.200 | +1.269 | 28 |
9 | 20 | マグヌッセン | ハース | 1:25.246 | +1.315 | 30 |
10 | 2 | バンドーン | マクラーレン | 1:25.285 | +1.354 | 33 |
11 | 55 | サインツ | ルノー | 1:25.390 | +1.459 | 35 |
12 | 11 | ペレス | フォースインディア | 1:25.413 | +1.482 | 29 |
13 | 27 | ヒュルケンベルグ | ルノー | 1:25.463 | +1.532 | 35 |
14 | 18 | ストロール | ウィリアムズ | 1:25.543 | +1.612 | 32 |
15 | 31 | オコン | フォースインディア | 1:25.888 | +1.957 | 33 |
16 | 28 | ハートレー | トロロッソ | 1:25.925 | +1.994 | 40 |
17 | 10 | ガスリー | トロロッソ | 1:25.945 | +2.014 | 39 |
18 | 35 | シロトキン | ウィリアムズ | 1:25.974 | +2.043 | 37 |
19 | 9 | エリクソン | ザウバー | 1:26.814 | +2.883 | 30 |
20 | 16 | ルクレール | ザウバー | 1:26.815 | +2.884 | 35 |
コンディション
天気 | 快晴 |
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気温 | 30℃ |
路面温度 | 41℃ |
セッション概要
グランプリ名 | F1オーストラリアGP |
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セッション種別 | フリー走行2 |
セッション開始日時 |
サーキット
名称 | アルバート・パーク・サーキット |
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設立 | 1996年 |
全長 | 5278m |
コーナー数 | 14 |
周回方向 | 時計回り |