アルピーヌ移籍を発表したピエール・ガスリー(アルファタウリ)、2022年
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アルピーヌF1、ピエール・ガスリー獲得のためにレッドブルに14億円超を支出か

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アルピーヌF1チームは2023年のピエール・ガスリー起用のために、2023年末までの契約を持つレッドブルに1,000万ユーロ、約14億2,065万円を支払うと取り沙汰されている。

アルピーヌにとっては不幸中の幸いだった。不甲斐ないマネジメントが一因となり、アルピーヌは今夏にフェルナンド・アロンソとオスカー・ピアストリという2人の才能あるドライバーを同時に失ったものの、その後任に申し分ない才能を手にする事ができたのだから。

イタリアGPの表彰台の上でシャンパンを飲むアルファタウリ・ホンダのピエール・ガスリーCourtesy Of Red Bull Content Pool

イタリアGPの表彰台の上でシャンパンを飲むアルファタウリ・ホンダのピエール・ガスリー

トロロッソでの2017年のデビュー以来、F1キャリアを通して103戦を経験してきたガスリーは、2020年のイタリアGPでの優勝を含めてこれまでに3回の表彰台を獲得してきたミッドフィールドの実力派だ。

ガスリーはレッドブルとの間で2023年末までの契約を結んでいたが、契約が切れた翌年のレッドブルのシートは埋まっており、トップチームへの移籍を目指すガスリーは外部にアンテナを張り続けていた。

当初はダニエル・リカルドの後任として来季マクラーレン移籍の可能性が報じられていたものの、その席はピアストリが手中に収める事となった。アロンソを失い混乱するアルピーヌと、将来の行き先を模索するガスリー。両者の思惑は一致した。

ドライバーズパレードで観客に手を振るアルピーヌのエステバン・オコンとフェルナンド・アロンソ、2022年7月31日F1ハンガリーGPCourtesy Of Alfa Romeo Racing

ドライバーズパレードで観客に手を振るアルピーヌのエステバン・オコンとフェルナンド・アロンソ、2022年7月31日F1ハンガリーGP

問題は契約とアルファタウリの後任だった。

昨年からガスリーとの間で早期離脱の可能性について話し合っていたレッドブル・レーシングのモータースポーツ・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、ガスリーを起用したいとするアルピーヌから打診を経て、アメリカンモータースポーツ界の若き英雄、コルトン・ハータとの交渉を開始した。

だが、ポイント配分が少ないインディカー・シリーズでキャリアを歩む22歳のアメリカ人ドライバーはスーパーライセンス要件を満たせなかった。だが、ここでアレックス・アルボンが虫垂炎を発症した事で転機が訪れた。

代役として急遽、イタリアGPでウィリアムズFW44をドライブしたニック・デ・フリースは、レギュラードライバーのニコラス・ラティフィを予選・決勝ともに上回り、デビュー戦入賞を果たしてパドックの称賛を浴びた。

デ・フリースとの交渉を経てアルファタウリは後任を確保。これによりガスリーのアルピーヌ移籍の道が開かれた。

Sky Sportsによるとアルピーヌはレッドブルに1,000万ユーロを支払う見通しだという。この金額はガスリーの現行年俸の約2倍と推定される。

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