卓球に興じるTOYOTA GAZOO Racingのフェルナンド・アロンソ、WEC第5戦上海6時間レースにて
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フェルナンド・アロンソ、2020年のF1復帰の可能性を示唆「来年一年間はエネルギーの充電期間」

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フェルナンド・アロンソは今週末のヤス・マリーナ・サーキットでのレースを最後に、17年間に渡るF1での現役に終止符を打つが、一年間の休暇を経て2020年に再び世界最高峰の舞台へとカムバックする可能性を仄めかしている。

アロンソはアブダビGP以降もマクラーレンとの関係を継続。来季はウォーキングのチームと共に第103回インディ500にスポット参戦し、6月末まではTOYOTA GAZOO RacingからWEC世界耐久選手権のスーパーシーズンに参加する事が確定している。

18日(日)に上海インターナショナル・サーキットで行われたWEC第5戦では、中嶋一貴とセバスチャン・ブエミと共にトヨタTS050 HYBRIDを駆り2位表彰台を獲得。ドライバーズタイトル首位をキープした。雨の難しいレースを振り返ったアロンソは、新華社通信に対して2020年にF1に復帰する可能性を示唆した。

「来年はエネルギーを充電する必要があるけど、2020年はインディカーにフル参戦する可能性もあるし、F1に戻るか別のカテゴリーに行く可能性だってある」

アロンソは電撃引退発表後に行われたF1ベルギーGP公式記者会見に出席した際「今のところ、F1とはこれでお別れ、さようならだと思っている」と述べ、将来的な復帰の可能性を否定していた

アロンソは世界三大レースすなわち、F1モナコグランプリ、インディ500、ル・マン24時間レースという伝統と格式ある3つの自動車レースの全てで優勝する事を目標に掲げており、残すは米インディカー・シリーズの中の1戦として行われているインディ500のみという状況にある。

F1での3度目のF1ワールドチャンピオン獲得の夢を諦めたアロンソにとって、再優先事項はインディ500での勝利。F1タイトルを狙えるトップチームは一様に、アロンソの政治的過ぎるトラック外での振る舞いに嫌悪感を示しており、発言とは裏腹にアロンソがF1に戻る可能性は依然として低いと言える。

「今のF1は僕が参戦を志した時のF1ではない」アロンソはF1を去る決断をした一因を次のように明かしている。

「昨今のF1はレース競技としての魅力に劣る。目の前で行われているレースではなく、論争や無線でのメッセージについてばかりがニュースになってしまう。次のレースの上位15台のリザルトを予め予想する事が出来てしまう状況なんだ。他のレースシリーズではもっと走る喜びがあるように見える」

「辞めざるを得ないから辞めるんじゃなく、辞めたいから止めるんだ。F1での物語は終わったんだ。輝かしい多くの成功とともにね。今後はF1の外でより良いキャリアを築きたい。より優れたドライバーになれるって信じてる」

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