
ローソン降格の裏側、レッドブル内から「強い懸念」ホーナーが明かす苦渋の決断
2025年シーズンの開幕からわずか2戦で、レッドブルのシートを失ったリアム・ローソン。その電撃的な降格の背景には、単なる成績不振だけでなく、チーム内部からの“強い懸念の声”があったことをクリスチャン・ホーナー代表が明かした。
エンジニア陣、ローソンの精神状態を懸念
ローソンは11戦のF1出走経験を経て、今年3月のオーストラリアGPでレッドブルでのデビューを果たしたが、開幕2戦が壊滅的な結果に終わったことで、レッドブル史上最速となるわずか2戦での降格処分が下された。
ホーナーは東京お台場で英衛星テレビ局Sky Sportsのインタビューに応じ、ローソンと角田裕毅の交代劇の背景に、ローソンの精神状態に対するエンジニア陣から「強い懸念」があったことを明らかにした。
「オーストラリアと中国でのパフォーマンスを見て、リアムがどれほど苦しんでいたかがよく分かったと思う」とホーナーは語った。
「エンジニアリングチームにとっては、リアムがどれだけ苦戦しているかが明らかだった。彼の肩には間違いなく重圧がのしかかっていた」
「エンジニアたちは、それについて強い懸念を抱いて私のところに来た。最終的には、それが最も論理的な判断だったと思っている」
Courtesy Of Red Bull Content Pool
最終フリー走行中にガレージ内で過ごすリアム・ローソン(レッドブル・レーシング)、2025年3月15日(土) F1オーストラリアGP FP3(アルバート・パーク・サーキット)
過剰な期待と「愛のムチ」
ローソンは2024年シーズン後半、ダニエル・リカルドの後任としてレーシング・ブルズで印象的な走りを見せ、今季に向けてレッドブルのシートを獲得したが、開幕戦ではクラッシュ。予選では2戦ともに最下位に終わり、チーム内での評価は急落した。
ホーナーは、こうした状況の中で「経験の浅いドライバーに過度な期待をかけすぎた」と認める。
「チーム代表としてこういう話を本人にするのは、もちろん気持ちのいいことじゃない。私も元ドライバーだから、どれだけキツいかは分かる。誰かの夢や希望を奪うことになるのは辛いことだ。だが時には、愛のムチを振るう必要がある。この件に関して言えば、これはリアムの終わりではない」
「彼にははっきりと伝えた。“たった2戦の結果に過ぎない。我々は君にあまりに多くを早く求めすぎたんだ”と」
「我々としても、求めすぎていたことを認める必要がある。だからこそ彼には、レーシング・ブルズに戻ってその才能を再び磨いてもらいたい。これは同時に、ユーキにチャンスを与え、彼の持つ経験を活かすことにもなる」
「彼は才能のあるドライバーだと思う。半シーズンあれば適応できたかもしれないが、我々にはそこまでの時間はなかった」
Courtesy Of Red Bull Content Pool
写真撮影に臨むレーシング・ブルズのリアム・ローソンとアイザック・ハジャー、レッドブル・レーシングの角田裕毅とマックス・フェルスタッペン、2025年4月2日(水) レッドブル・レーシング・ショーラン(東京お台場)