フェルナンド・アロンソ、将来的な復帰の可能性を否定「F1とはこれでお別れ、さようならだ」
マクラーレンF1チームのフェルナンド・アロンソは8月23日、F1を走るのは今シーズンが最後になるとの認識を示し、将来的な復帰の可能性を否定した。
マクラーレンはシャットダウン期間中の今月14日、アロンソの現役引退を発表。ただし、チームのリリースでは「アロンソは2019年シーズンのF1を走らない」とされ、アロンソ当人も「チームが将来力強くカムバックする事を信じているし、そうなった時は、F1に戻ってくる事もあるかもしれない。そうなれば本当に嬉しい」と述べ、2020年以降のF1復帰に含みを残していた。
スパ・フランコルシャンで開催されたF1ベルギーGP公式記者会見に出席したアロンソは復帰の可能性を問われ「今のところ、F1とはこれでお別れ、さようならだと思っている」と返し、現役復帰の意志はない事を明らかにした。
「何処にも行く場所がなくて自分が衰えたなってタイミングじゃなくて、自分の競争力に自信がある時に自分の口からサヨナラを言いたかったんだ。さっきも言ったように、僕にとってこれは別れだと思ってる」
アロンソは世界三大レースに数えられるF1モナコGP、ル・マン24時間レース、インディアナポリス500マイルレースでの3冠を今後の目標に据えており、来シーズンは残る最後の1ピースを埋めるべく、米インディカー・シリーズに参戦する方向で調整と交渉を重ねている。
「世界最高のドライバーになるには2つの道があると思うんだ。ひとつはF1で8回チャンピオンを獲る事だけど、残念ながらそれは叶いそうにない。もうひとつは別のカテゴリで異なるマシンを極める事だ」
「もともと僕が来年もF1に残る可能性は低かった。優勝できそうなのは2チームだけだし、そのシートは今後数年間に渡って埋まってしまってる」
「もし優勝可能な2チームかのいずれかに所属してたら、たとえF1に対する楽しみを失ってしまっていたとしても、レースを続けたと思う」
かつてマクラーレン・ホンダでチームメイトだったジェンソン・バトンも、アロンソと同じ様に1年後の復帰オプションを手にしてF1から去ったものの、マクラーレンが低迷から脱却する事はなく、完全復帰する事はなかった。アロンソが望むような高いレベルの競争力をマクラーレンが再来年持ちうるかについてはかなり疑わしく、その事はアロンソ本人が一番よく分かっている。
とは言え何が起こるか分からないのがF1。アロンソは「でも、人生の移ろいは激しいし、将来何が起こるかは僕にも分からない。ドアは常に開いてある」と付け加えた。