2017年シーズン最後の公式予選が、現地17時からアブダビはヤス・マリーナ・サーキットで行われた。直前の3回目のフリー走行と比較して路面温度は10度低下、ラウンドが進むにつれて地平線に日が落ちコースは照明で白く輝いた。

スタートライン前に位置するセクター3区間は、全コーナーの半数が集まる低速セクション。タイヤ温度を適切な範囲に持ち込もうと、多くのマシンがトラフィクに苦しんだ。

シーズン最後のポール・ポジションはバルテリ・ボッタス（メルセデスAMG）、1分36秒231を記録した。2番手はルイス・ハミルトン、セクター2通過時点で1000分の9秒ポールタイムを上回っていたが、セクター3で遅れを取った。新品エンジンのアドバンテージを活かす事は出来なかった。最終戦のフロントロウは、今年のコンストラクターチャンピオンが独占した。

「だんだん調子が上がってきて上手くゲインを見つけることが出来たんだ。全てコントロールできてるしマシンも凄く良い感じだったよ。Q3最初のアタックは本当に上手くやれたから、ポールが獲れて本当に嬉しいよ」ボッタスはハニカミながら喜びを語った。ハミルトンは「ポールはバルテリに相応しい」と健闘を讃えた。

3番手はセバスチャン・ベッテル（フェラーリ）、ポールからコンマ5秒離された。4番手はダニエル・リカルド、フェラーリ2台の間に割って入った。「徐々に良くなってきてるし悪くない結果だと思うけど、予想してた以上に離されたのがちょっと残念だね。でもレースペースは良いから、明日はもっと近づけると思うよ」ベッテルは決勝での挽回を誓った。

キャリア最後のF1予選に挑んだフェリペ・マッサはその実力を遺憾なく発揮しQ3に進出。来年のシートが決定しているランス・ストロールはマッサから1.1秒以上も遅れ15番手だった。

FP3で2台がトップ10圏内に入りダブルQ3進出が期待されたマクラーレン・ホンダであったが、マッサの印象的な走りによって10位圏外にはじき出せれフェルナンド・アロンソが11番手、ストフェル・バンドーンが13番手という結果に終わった。今季バンドーンは、アロンソに対して予選で平均コンマ3秒程遅れを取っている。無線でポジションを聞いたアロンソは「直線で毎回コンマ2秒失ってるんだから…分かってるだろ？」と愚痴をこぼした。

来年からホンダと手を組むトロ・ロッソは、ピエール・ガスリーが17位、ブレンドン・ハートレーが最下位の20位に沈み、2台ともがQ1敗退を喫した。シーズン中盤までは度々トップ10に食い込む速さを見せていたが、後半は急激に失速、昨年型のフェラーリPUを搭載するザウバー勢に前を許す結果となった。

2017年シーズン最終戦F1アブダビGP決勝レースは、日本時間11月26日(日)22時にスタート、1周5.554kmのヤス・マリーナ・サーキットを55周する事で勝敗を争う。全20戦で争われたシーズンもついに終りを迎える。

2017年F1第20戦アブダビGP予選リザルト

コンディション

セッション概要

サーキット

F1アブダビGP特集