イモラ・サーキットのパドックに立つマックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)、2025年5月15日(木) F1エミリア・ロマーニャGPプレビュー
Courtesy Of Red Bull Content Pool

フェルスタッペン「誤りだ」と非難、ヘルマンの”ニュル車両優位説”をめぐり―エンゲルとのやり取りが話題に

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“緑の地獄”の異名を持つ難関コース、ニュルブルクリンク・ノルドシュライフェでのGT3車両テストを巡り、メルセデスのファクトリードライバー、マーロ・エンゲルの発言に対して、レッドブルのマックス・フェルスタッペンがSNS上で反論する異例の一幕があった。

4度のF1ワールドチャンピオンはF1第6戦マイアミGP後、フェラーリ296 GT3を使用し、「フランツ・ヘルマン」という偽名を使ってニュルブルクリンク耐久シリーズ(NLS)のテストに参加した。

非公式ながらも、フェルスタッペンは、NLS GT3のレコード(7分49秒578)を更新するラップタイムを記録したことを認めており、レッドブルのモータースポーツ・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコによれば、このラップは走行開始わずか3周目に記録されたという。

ニュルブルクリンク24時間レースでの優勝経験を持ち、GT3をベースとするドイツ・ツーリングカー選手権(DTM)などで活躍してきたエンゲルは、SNSを通して次のようにコメントし、フェルスタッペンが使用したのはNLS仕様ではなくDTM向けのバランス・オブ・パフォーマンス(BoP)仕様だったとして、ライバルよりも優位な仕様で走行したと主張した。

「フランツ・ヘルマンによるGT3テストについて事実をいくつか。使用されたマシンはDTM仕様のBoP(NLS仕様よりも軽量でパワーがあり、車高も低い)だった。それでも、グリーンヘルへの初挑戦としては印象的な7分48秒というラップタイムだった。ぜひ“フランツ”のレースを見てみたいね!」

この投稿に対しフェルスタッペンは、エミリア・ロマーニャGPの週末という慌ただしい時期ながらも、珍しくSNS上で直接反論した。

「実際に使われたクルマのセットアップやエンジンのセッティングについて知らないのに、いい加減な情報を広めないでほしい。NLSのトラックデーに、わざわざ間違ったBoPで参加する理由なんてないでしょ。それじゃ良い1日を」

この返信を受けてエンゲルも反応し、「どうやらパドック内の噂は間違っていたようだね。実際の仕様を知っている立場にいるのは明らかに君の方だからね。ありがとう、君も良い1日を」とコメントを残した。

フェルスタッペンは将来的なニュルブルクリンク24時間レースへの参戦を視野に入れており、今回のテストはその準備の一環とされている。

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