
レッドブル首脳陣、角田裕毅に”静かな確信”「求めている水準にある」初陣入賞逃すも
角田裕毅は、レッドブル昇格後初のレースとなった2025年F1第3戦日本GPで、2つ順位を上げるも12位フィニッシュに終わった。入賞圏外という結果ながら、チーム代表クリスチャン・ホーナーは「彼の時代はこれからだ」と擁護し、また同チームのアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、チームが求める「水準」に達していると評価した。
4月6日の鈴鹿サーキットには母国ファンが殺到。角田は序盤、前任のリアム・ローソンをオーバーテイクし、さらにピットストップではピエール・ガスリーをアンダーカット。終盤に向けてはフェルナンド・アロンソを追い詰めたが、あと一歩及ばず12位でチェッカーを受けた。
一方、チームメイトのマックス・フェルスタッペンは、劣勢の中で4年連続のポール・トゥ・ウインを飾り、角田に58.401秒差をつけ今季初勝利を挙げた。前戦まで角田とコンビを組んでいたアイザック・ハジャー(レーシング・ブルズ)も8位入賞と大健闘した。
それでも、ホーナーはレース後、角田のパフォーマンスに対して否定的な見方を一切示さず、むしろ擁護する姿勢を見せた。
「彼はチームにも、クルマにも上手く適応している。今後数戦でさらに前進するはずだ」とホーナーは語った。
「今日のレースではオーバーテイクを決め、ガスリーへのアンダーカットも成功させた。ペース自体は悪くなかったが、第2スティントの多くをアロンソの真後ろで過ごすことになった」
「今日のレースは、予選結果がリザルトの90%を決定づけたと言っていいだろう。彼は多くのことを学んだと思う。フィードバックも素晴らしく、チームにもしっかり溶け込んでいる。彼の時代はこれからだ」
また、マルコも「予選でのターン1のミスが大きく響いた」としながらも、「それ以外のすべてのセッションでは、マックスに対して0.2〜0.3秒差まで迫っていた。これは我々が求めている水準だ」と高く評価した。
結果こそ本人の期待には沿わなかったが、RB21での初レースを完走したことで、角田はクルマへの理解と自信をさらに深めた。1週間後に控える次戦バーレーンGPでさらなる飛躍を遂げられるか、注目される。
2025年F1第3戦日本GP決勝レースでは、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)がポール・トゥ・ウインで通算64勝目を上げた。2位はランド・ノリス、3位はオスカー・ピアストリと、マクラーレン勢がこれに続いた。
バーレーン・インターナショナル・サーキットを舞台とする次戦バーレーンGPは、4月11日のフリー走行1で幕を開ける。