
フェルスタッペン、鈴鹿4連覇で今季初V―角田裕毅は入賞逃すもファン投票1位 / F1日本GP 2025《決勝》結果と詳報
2025年FIA-F1世界選手権第3戦日本GPの決勝レースが4月6日、三重県鈴鹿サーキットで行われ、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が4年連続のポール・トゥ・ウインで今季初優勝を飾った。角田裕毅はレッドブル昇格後初の決勝レースに臨み、2つポジションを上げたものの、惜しくも入賞圏に届かず12位でフィニッシュした。
レッドブル・ホンダ、最後の鈴鹿で有終の美
鈴鹿でのレッドブルRB21には、1戦限りの”ホンダ・トリビュートカラー”が施された。ホンダは今季限りでレッドブルとの提携を終了し、来季からはアストンマーチンへの独占供給体制に移行する。フェルスタッペンの活躍により「レッドブル・ホンダ」はホームレースでのラストを完璧に飾った。
選手権リーダーのランド・ノリス(マクラーレン)は、フェルスタッペンを一度も脅かすことができず2位に終わった。終盤には僚友オスカー・ピアストリに背後を脅かされる場面もあったが順位は変わらず、ピアストリは自身24歳の誕生日に3位表彰台を獲得した。
角田、堅実な走りと戦略で健闘も12位
リアム・ローソンに代わって強豪レッドブルに昇格した注目の角田は、開始早々にスプーンカーブでローソンを交わし、13番手にポジションを上げた。第1スティントを通しては、ピエール・ガスリー(アルピーヌ)に1秒以内に迫るも、追い抜くには至らなかった。
ただ、23周目にハードタイヤに履き替え、前走車と6秒ギャップがある状況でコースに戻り、ガスリーへのアンダーカットを成功させると、終盤に向けてはフェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)を追走。ただ最終的には1.068秒届かず、12位でレースを終えた。
鈴鹿はオーバーテイクが困難なサーキットとして知られる。予選結果が大きく響き、母国でのポイント獲得はならなかったが、ファン投票によって「ドライバー・オブ・ザ・デイ」に選出され、大きな支持を受けた。
若手の台頭、アントネッリは最年少ラップリーダーに
4位にはシャルル・ルクレール(フェラーリ)が入り、メルセデス勢の前を守り切った。メルセデスの新人、アンドレア・キミ・アントネッリは第1スティントを引き延ばしたことで一時トップに立ち、F1史上最年少のラップリーダー記録を更新。終盤には1分30秒965のファステストラップを記録し、僚友ジョージ・ラッセルに次ぐ6位でレースを終えた。
レーシング・ブルズのルーキー、アイザック・ハジャーも堅実な走りで8位入賞。ルイス・ハミルトン(フェラーリ)にはポジションを奪われたが、これが今季初ポイントとなった。アレックス・アルボン(ウィリアムズ)は9位、オリバー・ベアマン(ハース)が10位に入り、ポイント圏内最後の一枠を手にした。
レースは1ストップ主流、天候の影響は限定的
決勝は日本時間6日(日)14時にブラックアウトを迎え、全53周(1周5.807km)で争われた。事前には雨の影響も懸念されたが、スタート時点で部分的にダンプが残っていたものの、レースは終始ドライコンディションで進行した。
気温14℃、路面温度22℃と週末で最も低い条件下であったが、グレイニングは問題とならず、再舗装された路面によりデグラデーションも抑えられた。結果として、最下位スタートのランス・ストロール(アストンマーチン)を除く全車が1ストップ戦略を採用した。
プラクティスと予選は相次ぐ赤旗が振られる混乱のセッションとなったが、決勝レースは大きな反乱もなく、全20台が完走した。
2025年F1第3戦 日本GP 決勝リザルト
Pos | No | Driver | Team | Laps | Time | PTS |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | フェルスタッペン | レッドブル | 53 | 1:22:06.983 | 25 |
2 | 4 | ノリス | マクラーレン | 53 | +1.423s | 18 |
3 | 81 | ピアストリ | マクラーレン | 53 | +2.129s | 15 |
4 | 16 | ルクレール | フェラーリ | 53 | +16.097s | 12 |
5 | 63 | ラッセル | メルセデス | 53 | +17.362s | 10 |
6 | 12 | キミ・アントネッリ | メルセデス | 53 | +18.671s | 8 |
7 | 44 | ハミルトン | フェラーリ | 53 | +29.182s | 6 |
8 | 6 | ハジャー | レーシングブルズ | 53 | +37.134s | 4 |
9 | 23 | アルボン | ウィリアムズ | 53 | +40.367s | 2 |
10 | 87 | ベアマン | ハース | 53 | +54.529s | 1 |
11 | 14 | アロンソ | アストンマーチン | 53 | +57.333s | 0 |
12 | 22 | 角田裕毅 | レッドブル | 53 | +58.401s | 0 |
13 | 10 | ガスリー | アルピーヌ | 53 | +62.122s | 0 |
14 | 55 | サインツ | ウィリアムズ | 53 | +74.129s | 0 |
15 | 7 | ドゥーハン | アルピーヌ | 53 | +81.314s | 0 |
16 | 27 | ヒュルケンベルグ | ザウバー | 53 | +81.957s | 0 |
17 | 30 | ローソン | レーシングブルズ | 53 | +82.734s | 0 |
18 | 31 | オコン | ハース | 53 | +83.438s | 0 |
19 | 5 | ボルトレート | ザウバー | 53 | +83.897s | 0 |
20 | 18 | ストロール | アストンマーチン | 52 | +1 lap | 0 |
コンディション
天気 | 晴れ |
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気温 | 14℃ |
路面温度 | 22℃ |
セッション概要
グランプリ名 | F1日本GP |
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レース種別 | 決勝 |
レース開始日時 |
サーキット
名称 | 鈴鹿サーキット |
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設立 | 1962年 |
全長 | 5807m |
コーナー数 | 18 |
周回方向 | 時計回り |