セッションに向けてガレージ内でクルマに乗り込み集中するカルロス・サインツ(ウィリアムズ)、2025年4月4日(金) F1日本GPフリー走行(鈴鹿サーキット)
Courtesy Of Williams

F1日本GP:カルロス・サインツに処罰、体調不良で国歌斉唱に遅刻

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カルロス・サインツ(ウィリアムズ)は、4月6日に行われた2025年F1第3戦日本グランプリにおいて、レース前の国歌斉唱セレモニーに遅刻したとして、2万ユーロ(約322万円)の罰金を科された。このうち1万ユーロ(約161万円)は、12ヶ月間の執行猶予付きとされた。

スチュワードによると、サインツは集合が義務付けられていた13時44分の時点で所定の位置に到着していなかったことが確認された。

金曜日に行われたドライバーズ・ブリーフィングでドライバー達は、開催国の国歌に敬意を表すことの重要性、ならびに定刻までに集合する義務があることを念押しされていた。

レース後に実施された聴聞会において、サインツは「胃の不調」に見舞われたために集合が遅れたと説明した。調査の結果、医師から実際に薬の処方を受けていたことが確認された。

それにもかかわらずスチュワードは、「国歌斉唱への敬意の表明は極めて重要な要素であり、すべての関係者は定刻に間に合うよう、あらゆる事態を想定して行動すべきである」と指摘し、F1競技規則第19条4項(b)への違反があったと結論づけた。

なお、罰則ガイドラインでは同様の違反に対する標準的な罰金を6万ユーロと定めているが、今回は事情が考慮され、2万ユーロに減額された。

鈴鹿での3日間でサインツは、国歌斉唱への遅刻を含めて計3回の違反を犯した。

1件目はピットレーンで制限速度を13.7km/h超過したことによる1000ユーロの罰金、2件目は予選でルイス・ハミルトンを妨害したとして科された3グリッド降格処分だ。

決勝レースでは15番グリッドからスタートし、14位でフィニッシュ。一方、チームメイトのアレックス・アルボンは10位入賞を果たし、今季の獲得ポイントを18点に伸ばした。

サインツは中国GPで他車の失格によって得た1ポイントのみにとどまっており、フェラーリから移籍して以降、苦しい戦いが続いている。

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