ザントフォールト・サーキットに揺らめく国際自動車連盟(FIA)の旗、2022年9月1日F1オランダGP
Courtesy Of Alfa Romeo Racing

FIA、全F1チームの財務監査完了…2022年予算上限結果を公表

  • Published:

国際自動車連盟(FIA)は9月5日(火)、2022年シーズン中のF1チームの支出に関して、すべてのチームが1億4000万ドル(約206億8,180万)に設定された予算上限を遵守していたと発表した。

F1では2021年に史上初めて財政規定が導入された。チームが年間に支出可能な上限額は一部の例外を除き1億4500万ドルに設定され、昨年は1億4000万ドルに引き下げられた。

昨年12月31日に終了した2022年度分の通期財務報告書類は各チームにより今年3月末までに提出された。以降、FIAのコストキャップ委員会は書類だけでなく、各チームの事務所への訪問・聞き取り作業などを通して、適正な処理が行われているかどうかを「徹底的」かつ「慎重」に調査した。

その結果、「すべての競技者が一連の監査プロセスを通じて常に、誠意と協力の精神を以て行動していた」とした上で、グリッドに着く全10チームに予算上限ルールに関する適合証明書を発行した事を明らかにした。

昨年は3チームが財務レギュレーションに違反していた事が発覚した。ウィリアムズは書類の提出期限を守らず2万5,000ドルの罰金を科せられた。アストンマーチンは手続き上の違反に留まったが、レッドブルは186万4000ポンドの超過により700万ドルの罰金と、空力開発テスト時間10%減のペナルティを受けた。

2021年度分の最終監査報告は翌年の10月にまでもつれ込んだが、遅いとの批判を受けた今年は約1ヶ月早い時期に発表された。2023年シーズンの予算上限は更に引き下げられ、1億3,500万ドルに設定されている。