去就や如何に佐藤琢磨「あっという間だった」得意のゲートウェイで今季自身最終戦へ
2023年のインディカー・シリーズ第15戦ゲートウェイ500は佐藤琢磨にとっての今季最終戦となる。チップ・ガナッシ・レーシング(CGR)との契約は全17戦から成る2023年シーズンの中のオーバル5戦での11号車ホンダのドライブだ。
ワールド・ワイド・テクノロジー・レースウェイでの260周に及ぶ今週末のレースは来季の契約が未定の佐藤琢磨にとって、今季最終のみならずインディカーでのラストランとなる可能性もゼロではない。
「僕にとってのシーズン最後のレースが来てしまいました。あっという間でした」と語る佐藤琢磨は2019年のゲートウェイで61周のリードラップを刻み、コース史上最小の0.0399秒差で優勝を飾った。狙うはゲートウェイでの2勝目だ。
「ゲートウェイはとてもユニークな短いオーバルコースで、北と南のターンでは特徴がかなり異なります。ターン1と2はバンクがキツい一方、半径が小さいため予選でもブレーキを使う必要があります」
「ターン3と4はより平坦で、バンクははるかに少ないのですが、半径が大きく、予選ではほとんどエンジン全開なので、フィーリングが全く違っていて本当にチャレンジングで、この2つのバランスシフトを最小限に抑えることが、この短いオーバルの鍵となります」
「CGRはこのコースに強く、僕にとっても素晴らしい思い出がある特別なトラックです」
「土曜日まではかなり暑くなりそうな一方、日曜日は少し涼しくなりそうな予報が出ているので、願わくばレース当日はファンにとってもドライバーにとっても快適な1日になることを願っています」
過去7回の出走の内、5回でラップをリードするほどゲートウェイを得意としている佐藤琢磨は「エキサイティングで強い週末を過ごすことを楽しみにしています」と付け加えた。
佐藤琢磨の去就が明らかになるのはかなり先になる可能性が高い。
ドライバーズ・マーケットはマクラーレンとの法廷闘争に直面しているアレックス・パロウの決定なくして大きく動かないとの見方が多く、パロウ自身は9月10日の最終ラグナ・セカが終わるまで、自身の将来について何も明かさないとしている。
またFIA-F2選手権を含む欧州のオープンホイールに参戦するドライバー達からの関心が高まる中、インディカーチームにとっては、それらのシリーズがオフシーズンを迎えるまでシートを焦って確定するメリットはなく、CGRは2024年のドライバーラインナップ決定を急ぐつもりはないとしている。
佐藤琢磨のチームメイトでチャンピオン最有力候補のパロウにとって、ゲートウェイは現行カレンダーの中で唯一、表彰台に上がった事がないコースだ。
ゲートウェイを含む今季最終3戦の結果次第でパロウは、セバスチャン・ブルデー、サム・ホーニッシュJr.、A.J. フォイト、そしてルイ・メイヤーに続く史上5人目の26歳以下での複数回チャンピオンに輝く可能性がある。
第15戦ゲートウェイ500は8月27日(日) 28時30分よりGAORA Sportsで生中継される。「スカパー!」の他、Hulu ライブTVで視聴できる。