カルロス・サインツ「経験不足」と新人ピアストリを非難、1周目のスパで接触DNF事故
1周目の接触事故によりF1第13戦ベルギーGP決勝をリタイヤで終えたカルロス・サインツ(フェラーリ)は、スパ・フランコルシャンでのレース経験が不足していた等としてオスカー・ピアストリ(マクラーレン)を非難した。
オープニングラップでサインツは、ルイス・ハミルトン(メルセデス)との3番手争いの最中にタイヤをロックアップさせた後、最初のコーナーに向けてターンイン。イン側にいたピアストリは行き場を失い、ウォールに押し込まれてサスペンションを損傷した。
ピアストリは1周も走りきれずにクルマを降り、SF-23の右サイドポッドに穴が空いたサインツはダウンフォースを大幅に失いフィールドを転落。23周目にガレージにクルマを入れた。
スチュワードはこれをレーシングインシデントとみなして何も措置を講じなかったが、サインツは今年F1デビューを果たしたばかりの新人が「楽観的」な思考でターン1にアプローチした結果だと考えている。
レースを終えたサインツは「正直に言って、オスカーがサイド・バイ・サイドでターン1に入ろうとしたのは、ちょっとしたミスだったと思う」とした上で、ハミルトンとのバトルに集中していたため、あの場所にピアストリがいるとは「思ってもみなかった」と説明した。
また、「過去7~8シーズン」において、1周目のターン1に向けて横並びになってイン側にアプローチした者は大抵「インシデントやクラッシュを引き起こしている」として、「経験不足なのかもしれない」「少し楽観的だったと思う」と指摘した。
そして、誰かが一歩引かなければならない状況において手を引くべきは「僕じゃなく、僕の右後方にいたヤツだ」と付け加えた。
チーム代表を務めるフレデリック・バスールは「週末を通してシャルル(ルクレール)と同じようなペースを発揮していただけに、カルロスにとっては残念な結果になってしまった」と振り返った。
「スパのターン1はトリッキーな状況になる事が多く、スタート後は常にレーシング・アクシデントのリスクがある。今日起きたのはまさにそういう事だった」
「赤旗が出ればクルマを修復できるかもしれないと思い、雨が降るまで彼をコースに留めておくことにしたが、そうならないことが明らかになったためリタイアさせることにした」
7月30日(日)にスパ・フランコルシャンで行われた2023年F1第13戦ベルギーGP決勝レースでは、6番グリッドからスタートしたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が8連勝を達成。2位にチームメイトのセルジオ・ペレスが、3位にシャルル・ルクレール(フェラーリ)が続く結果となった。
F1サーカスはこれよりサマーブレイクに入る。ザントフォールト・サーキットを舞台とする次戦オランダGPは8月25日のフリー走行1で幕を開ける。