ウォーマー不要の2024年型F1タイヤテスト終了…シューマッハ含む4名のタイムと周回数「構造は要微調整」とピレリ
F1スペインGP後の6月6~7日(水)の2日間に渡ってカタロニア・サーキットで行われたタイヤウォーマー不要の2024年型F1タイヤテストの日程が終了した。メルセデスとフェラーリが参加し、計617周を走り込んだ。
フェラーリSF-23はシャルル・ルクレールとカルロス・サインツが、そしてバルセロナでW表彰台を獲得したメルセデスW14はジョージ・ラッセルとミック・シューマッハがそれぞれステアリングを握った。
ドライバー | ベストタイム | 周回数 | Day |
---|---|---|---|
カルロス・サインツ | 1分16秒638 | 147 | 7日 |
シャルル・ルクレール | 1分18秒197 | 167 | 6日 |
ジョージ・ラッセル | 1分18秒400 | 151 | 6日 |
ミック・シューマッハ | 1分18秒974 | 152 | 7日 |
昨年末を以て同郷の先輩、ニコ・ヒュルケンベルグにハースのシートを奪われ、今回がW14でのコースデビューとなったシューマッハは、2日目にサインツと共にプログラムを担当。計152周を走り込んで初日を担当したラッセルから0.574秒落ちの1分18秒974を刻んだ。
シューマッハは「凄く良かった!多くを学んだし本当に楽しかった」とテストを振り返った。
「計画していた事を全てやり終えたし本当に生産的な1日だった。ウォーマーなしのタイヤを初めて経験できた事も良かったよ」
「ドライブするのはしばらくぶりだったから体力的にキツかったけど、それでもドライビングシートに戻れて嬉しかった」
24歳のドイツ人ドライバーはメルセデスが厳しい1日を過ごしたスペインGPの初日を経て、英国ブラックリーのファクトリーへと戻り、シミュレーター作業を通じてセットアップを含むW14の改善に力を尽くし、ダブル表彰台に貢献した。
「シミュレーターと現実でのドライビングには当然、違いがある。技術的に100%シミュレートできる段階にはないからね。でも、その差は決して大きくない」とシューマッハは語る。
「シミュレーターのお陰で僕は準備に取り組めたし、チームは相関性を高めるために膨大な努力を重ねている。それは実際のドライブに向けて、どうなるかを予想する上で役に立った」
「残りのシーズンも楽しみにしている。今日は素晴らしい時間を過ごせたし、またどこかのタイミングでクルマに乗れる事を願ってる。最高だった!この機会を与えてくれたみんなに心から感謝したい」
2日間に渡るテストを振り返ったマリオ・イゾラは「来年に向けてベストな選択肢を揃えるために、多くの有用な情報を集める事ができた」と語り、コンパウンドに関しては特に、ミディアムレンジの開発が順調であるとする一方、構造に関しては「微調整が必要なディティールがまだ幾つか残っている」と指摘した。
「全てのランはタイヤウォーマーを使わずに行われた。我々は幾つかの興味深い点を見つけた。すべてのデータを徹底的に分析し、イギリスGP後にシルバーストン・サーキットで予定されている次のテストに向けて準備していく」
「その後、過去数ヶ月間に行われた全ての作業から幾つかの結論を導き出し、FIA、F1、そしてチームに対して全体像を提示して、最善の決定を下すことができるようにしていくつもりだ」